ペルソナは意識すると、まるで自分が無くなったようにも思えてきます。しかしペルソナは、自分自身です。全ての内面を、同時に表には出せません。
ペルソナと自分らしさ
自分らしさは幻なのか？
こうして人のメンタリティを見ていくと、自分らしさとは何なのか？ という疑問にぶつかります。まるで実体のない、幻のようでもあります。
もしも本当の自分らしさがあるとしたら、それは何でしょうか。少し抽象的な話になりますが、「強い要素を中心にして、状況次第で変化する自分」だと思います。
例えば僕の父は、一般的にはワガママな部類ですが、他の家族はもっとワガママで自分勝手です。仕方なく、調整役をやらされています。その役割を果たすのは、なかなかに厳しそうです。僕が実家にいた頃は、僕がその役割を担っていました。僕が抜けて、役割が変わったのです。
こうした姿は、自分らしく生きているとは言い難いと思います。本来は弱い要素で、苦手な役割を担っているのですから。野球でもサッカーでも、チーム事情で本職とは違うポジションを任されることがあります。それなりには活躍できても、本職ほどのパフォーマンスは出せませんよね。
ですから一つには、自分にとって得意な役割にはまっていることが、自分らしく生きている大きな要素でしょう。
推奨されるメンタリティには、圧力があります。そのメンタリティになるか逆らうかで、居心地の良さと悪さが決まります。明らかに強いメンタリティがあり、それに反するメンタリティでいなければならないとすると、やはり自分らしく生きている姿ではないでしょう。
ですから自分らしさとは、多様性のある自分自身の内面から、強い要素を素直に出せる状態であると結論づけられます。そこを自分の柱にして、状況次第で表面に出る顔が変わる。しかしベースにある自分らしさに、何時でも立ち返れる。これが、自分らしく生きるということです。
まとめ
見せる顔が違っていても、演じているのでなければ、全てが真実の自分です。状況や欲求への飢えによって、見せる顔は別人のように様変わりします。
見せる顔の中で、無理をしていない自分、強く欲求不満にならない自分、それが自分らしさの中心ではないでしょうか。時たま見せる顔を含めて、本当の自分らしさです。
2022/9/26
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