「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。強い者、卑劣な者が得をする、良い目に遭う部分がある以上、社会から不条理はなくせません。社会の不条理と、どう付き合っていくのか? というテーマは、どの年代であっても重要です。
正しい大人とは? という観点で、解説していきます。
世の不条理と、どう折り合いをつけるのか?
サラリーマン社会では
経営者とサラリーマンのマインドは、まったく違います。経営者は会社全体の利益を重要視しますが、サラリーマンは自分の給与や待遇をもっとも重要視します。社内には社員への評価システムがあります。この評価システムが会社への貢献とぴったりとはまっていれば、そこに問題は生じません。
しかし往々にして、貢献度と評価は一致しないものです。すると社員は会社に貢献するよりも、自分の評価を上げる方を優先させたくなります。会社の利益になると理解している事でも、それがマイナス評価になる危険性があれば、手を出せません。手を出す熱血社員がいたとしても、何度か痛い目にあって大人しくなるか、バカバカしくなって辞めていきます。
貢献よりも見かけの評価、目先の数字を優先させて、その人は幸せでしょうか。
また社内の人間関係で、能力や貢献度ではない部分で待遇に差が生じるのも通常です。
まともな人は、早く辞める
会社でなくても、他のあらゆる集団で、同様の現象が起きます。国、世界という単位でも集団は逸脱しますが、閉鎖的な小さな集団の逸脱は、なおのこと容易です。
より広い世界の常識から外れて、小集団内には独自のルールや習慣が形成されていきます。内部にいるとその異常性に気付き難いのですが、外部から入ってきた新しい人は、即座にそのおかしさを察知します。
優秀でまともな人ほど、早く辞めていくのは常です。まともなメンタリティでは、異常な集団には馴染めません。優秀な人は、他にいくらでも居場所があるので、そこに拘る必要性がありません。
こうして異常な集団は、異常な人間を煮詰めたように濃くなっていきます。
社会は不条理に溢れている
自分が望むような人生を歩めている人が、果たして何パーセント、社会に存在しているのでしょうか? 低い立場や収入、横暴な家族や上司、ほとんどの人が、何らかの不条理に耐えながら生きています。
それに対しての選択肢は、何だと思いますか? 大きく分けて下記の6つです。
抵抗
抵抗は、大きな負担がかかります。不条理によって利益を得ている人たち、その歪んだ秩序を支持する人たちから、激しい攻撃に晒されます。
逃亡
許されるなら、逃亡がお勧めです。その集団は何も変わりませんが、自分の人生は守れます。
容認
人間はどこかに歪みがあるので、多少の不条理は避けられない部分もあります。小さな不条理であれば、戦うにしても逃げるにしても、キリがありません。容認が、合理的な場面も多くあります。
同調
不条理に積極的に同調して、権力者側につきます。不条理を受ける側ではなく、不条理を発信する側に回れば、利益と安全を得られるというわけです。
得をしているように見えますが、人相や雰囲気が悪くなり、とても幸福と呼べる精神状態ではありません。
屈服
精神的に追い詰められる、洗脳される、などで不条理に屈服させられる場合があります。
思考停止
思考停止は、より深い屈服です。自分を殺して考えないようにして、不条理を見て見ぬフリをします。
このように分類しましたが、どれか一つだけを選択するのではなく、通常はいくつかを兼ねてバランスを取っています。(逃亡は除きます)
最悪は思考停止
一人の人間にとって、存在するものとは「認識したもの」です。ですからそれを見なければ、考えなければ、存在はしないという事になります。これが思考停止です。本当には見えているし、知っています。
ですから意識レベルを下げて、それに対して故意にバカになる必要があります。部分的にボケるのです。
こういう方法で楽になろうとした人は、目から力が消えます。全てにおいてモチベーションが下がり、喜びも楽しみも減退してしまうのです。
正しい大人になる
いくら戦ったところで、勝てないものは勝てません。仮に僕が生涯をかけて戦っても、世界から麻薬や武器を一掃することなど不可能でしょう。逃げようにも、逃げられないケースもあります。義憤に燃えて、逃げない選択をしたくなるケースもあります。
ではそこで「思考停止」をして誤魔化すのでしょうか? いえ違います。正気のまま、「屈服」をします。勝てないなら、諦めるしかありません。
ただ出来る「抵抗」は行います。自分にとってより良い環境を作るため、より良い社会を作るために、ダメなものはダメでも、出来ることは「抵抗」をします。
これが正気を維持する、唯一の正解なのです。人には限界があります。その限界を認めることは屈服を意味する部分もあるのですが、影響を及ぼせる、手の届く範囲もあります。諦めるところは諦め、可能性のある出来ることを前向きに頑張る。もちろん、理想は理想として、持っていても構いません。
正しい大人になるには、冷笑に逃げ込むのは違います。不条理に同調するのは、もっと違います。受け入れられずに、ただ嘆いていても始まりません。正気を突き詰めると、こうしたメンタリティになるのではないでしょうか。
まとめ
平穏でまともな家庭に生まれ育つと、外の世界の不条理さに面食らいます。不条理な世界と、どう折り合いをつけて生きて行くのか? は人生のどの過程でも重大なテーマです。
容認する、逃げる、のバランスを取れるようになって、屈服や思考停止に追い込まれない。どうにもならない不条理には、せめて同調はしない。
ここの結論を早い段階で見つけないと、生き難くなります。
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