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一念発起するには、心のバネを押し込む段階が重要。やる気の法則。

投稿日:2020年1月9日 更新日:

「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。元ダメ人間の僕は、劣等感、嫉妬、自己卑下といった負の感情をよく知っています。突飛で過激な事件を起こす無敵の人(失うもののない人)は、以前の僕の延長線上にあります。

 しかし僕は、負の感情を前に進む力に変えました。押し込まれた心のバネは、解放された時、凄まじい正のエネルギーになるのです。

 

心のバネを押し込む、負の感情

負の感情は原動力になる

 満たされている人には、飢えがありません。飢えがないから、切望するような強い意欲が湧き上がりません。

 人には誰しも、誇れる自分でありたいという欲求があります。他人から称賛される、認められる。自分で自分に納得できる。他人からどう思われるか、社会的にどう位置付けられるかも重要ですし、自分をどう思うかの自己評価も重要です。

 これらが満たされない負の感情は、多くの人を葛藤させます。劣等感、自己卑下は、大きくなれば正気ではいられません。そこで人には、3つの選択肢が与えられます。

・成長するために頑張る
・自分を承認できるよう、考え方や価値観を調整する
・屈折して精神的ダメージを減らす

 ここでは「成長するために頑張る」に焦点を当てます。

損なわれた自尊心

 自尊心とは、自身の人格を、価値あるものとして大切に思うことです。自尊心が低い、損なわれた状態では、自分を価値ある存在と見なせません。

 価値がない、価値が低い、という思いは、直接的には劣等感や自己卑下に繋がります。その中で人生に彩りを添えようと思えば、享楽主義に走ります。無理に自尊心を保とうともがけば、他人を下げてバランスを取ります。嫉妬の苦しみから解放されようとすれば、卑屈になって対抗意識を弱めます。

 劣等感、自己卑下、嫉妬に苛まれる日々は、何れかの方向性に人格を歪めます。歪んだ分は楽をできるはずですが、その歪んだ姿もまた醜く、自尊心をさらに損なう原因となります。結果として、怒り、妬み、卑屈さが深刻化し、負のスパイラルに突入します。

抑圧されたチャレンジ精神

 チャレンジ精神は、自分を試してみたい気持ちです。

 医師になりたいという夢があったとします。自分は医師になれる能力があると自認し、且つ、モチベーションも十分であれば、間違いなく医師を目指します。しかし親の意向などで医師を目指す道が閉ざされてしまったなら、チャレンジできなかったという思いが残ります。

 これは解りやすい、抑圧されたチャレンジ精神の例です。このような人が思いを募らせ、人生のどこかのタイミングで医師を目指す決断を下すのは、想像しやすい展開かと思います。

 こうした明らかな強い思いを残す事例ではなく、何となく煮え切らない曖昧さからも、抑圧されたチャレンジ精神はあります。自信がない、自己評価が低い、チャレンジして失敗するのが怖い、といった踏み出せないでいる状態も、長く続けば思いは募ります。

小池義孝の事例

 僕は20代の頃、所謂、モラトリアム人間をやっていました。モラトリアム人間とは、大人になっても自分は何者かを定めず、猶予期間にある人を指します。大学卒業後、実家に暮らしながら父の仕事を手伝い、ダラダラと低空飛行を続けていた期間です。

 まだ楽天市場もamazonもない頃から、オンラインショップを始め、ゴルフ用品の販売をしていました。やがて楽天市場に加盟し、ある程度は順調に利益を伸ばしていきました。しかし旨味があれば、新規も参入します。楽天がショップからの課金を強めたのもあり、利益は先細り、完全歩合の給与も10万円台前半まで落ち込みました。

 実家暮らしだから、生活には困りません。しかし結婚できる収入でもなし、ダラダラと独身で家に居続ける未来が見えて来ます。

 僕はそもそもが自尊心の強い人間なので、自身の不甲斐ない有様に苛立ちがありました。しかし食べるに困っているわけでもなく、あまり頑張らずに生きて行ける状況も、居心地が良いと言えば良い。

 本気を出して頑張ってみたい気持ちがありながら、それで通用せずにショボい自分が明らかになってしまうのも怖い。

 そんな中途半端な状態で、地味に劣等感を溜め、チャレンジ精神を抑圧し続けたのです。30歳になって、いよいよ焦り始めます。今の生活をダラダラと続けていったら、問答無用でショボい中年以外の道がありません。一念発起して、治療家へと転身、独立開業、結婚、著者デビューへと、数年で駆け上がりました。

 

 

 

 

心のバネを、解放する時

中途半端な押し込みでは、飛べない

 自分自身の経験を思っても、頑張るために、負の感情は重要な役割を果たします。ただ中途半端な負の感情では、僕は動きませんでした。差し迫って困ってはいない、それなりに居心地が良い、頑張って真価を問われるのが怖い、といった対抗する要因が勝っていたからです。

 30歳になって、僕は40歳の自分を想像しました。今の段階でこれだけ惨めなのだから、延長線上で40歳になったら、どうなるのか? その時の心境を思えば、耐えられるレベルではありませんでした。僕が一念発起できたのは、想像した自分の40歳から、逃げ出したい一心だったからです。

 またテキトウに手を抜く省エネでローリターンな人生にも、飽き飽きしていました。いつかは、どこかで真剣に燃えて頑張ってみたかった。要は、退屈だったのです。

 中途半端な押し込みでは、負の感情は、まだ十分なエネルギーを持っていません。押し込みが強くなるほど、バネは大きく跳ねます。中途半端な状態で何となく行動を起こしても、すぐにちょっとした障害に屈してしまいます。負の感情を必要レベルまでチャージするというのも、一つの考え方です。

 ただ自然と押し込まれるのを待っていては、時間が経過していきます。一念発起は、基本的には早ければ早いほど良いです。その時間を短くするのが、未来の惨めな自分を想像してみることです。そこに強く嫌気が指したなら、きっと慌てて逃げ出したくなります。

 

 

 

まとめ

 損なわれた自尊心、抑圧されたチャレンジ精神は、強いモチベーションに変わります。腐って他人を見下してバランスを保つ人間、卑屈になって楽をしようとする人間になってしまったら、活き活きとした楽しい人生は蓋をされます。

 もしも負の感情を大きく溜め込んでいるなら、それを正攻法で頑張るモチベーションに変えてください。腐るのは、それでダメだった後でも遅くありません。

 

 

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