「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。占いに依存する人は、それを「人生の裏ワザ」のように考えています。もしも未来を予知できるなら、これに頼りたくなるのは道理です。中には、その弱みに付け込む詐欺師もいて、怖いイメージを持たれる方も多いと思います。
そもそも占いは当たるものか? という信憑性、賢い利用の仕方についてお伝えします。
悩みごとで、占いに頼るのはアリか?
そもそも、占いって当たるの?
占いには、大きく分けて二種類があります。占星術、四柱推命、手相などの、統計学的なもの。タロット、易などのランダム的なものです。
当たる、当たらないで言えば、当たります。これは客観的にどうという話ではなく、多くの人の主観で、当たると判定されているという意味です。占いの結果を得て、そこにまったくピンと来るものがなければ、下らない子供だましだと切り捨てられます。
そこに何らかの信憑性、的中率の高さが判定されるから、高額を取る職業として成立しています。もっとも、まったく当たらなくても成立する分野もあります。テレビや雑誌でよく見る星座の運勢、神社で引くおみくじ、などは、よく当たるという評判はありません。しかし無料、低額であるために、エンターテイメントとして成立しています。
個人的な経験では、中学生の頃、タロット占いで驚かされました。弟が買ってきたカードが未開封で部屋にあり、説明書通りに占ってみました。過去、現在、未来の状況が判るケルト十字と呼ばれる展開法です。
とにかく、当たるかどうかだけを知りたかったので、過去と現在の状況を知っているもので試してみました。すると驚くほど、カードは状況を言い当てて来ます。そこから何年かは、セミプロとして活動するレベルまでやり込みました。
その過程で、未来もきちんと的中させられる、先入観や願望が結果に反映されるケースがある、その気になれば結果は操作できる、賭け事に使おうとすれば外される、なども判明しました。結果を操作できるというのは、あくまでも占いの結果であって、未来を操作できるという意味ではありません。
占いに頼る人のメンタリティは、「占い = 人生の裏ワザ」
本来は知り得ない未来を予見できるとなれば、人生は圧倒的に有利になります。上手くいかない選択肢を避け、上手く行く道だけを進んで行けるなら、まさに無敵です。仕事は必ず成功し、結婚する相手は人生を好転させる良縁です。
仮にこれが占いの真実の姿であるなら、やらない手はありません。占いをする者は、人生の成功を約束されたも同然です。
しかし現実は、そうは甘くありません。バランス感覚に優れる人であれば、社会にある占いの地位、過去の状況などから、そこまで絶対的な信頼は置きません。否定、肯定はそれぞれですが、肯定するにしても、「占いさえあれば、人生は楽勝だ!」とまでは評価しません。
それもそのはずで、占いによる結果は、ほとんどが常識の範疇に収まります。例えば、やってみたい仕事があって、その道に進んだらどうなるのかを占ったとします。すると結果の出方としては、「適切な努力を続けるなら、成功できる可能性が高い。協力者にも恵まれます」とか、「困難な状況で望み薄ではありますが、まったくチャンスがない訳ではない」といった形になります。
未来は未確定なので、何が起こるかは判らない。本人の取り組み方次第。といった前提があり、望む未来の難易度判定のようなものです。その殆どは、常識的に考えて妥当なラインに収まるのが現実です。つまり、普通に考えるのと比べて、大きな優位性があるとは言えません。
しかし不安や恐怖が強いと、その僅かな優位性にすがりつきたくなります。または僅かな優位性でしかないものを過剰に高く評価して、心の支えにしたくなります。
詐欺師の見分けが困難
精神的に弱く、依存したい人を狙った、詐欺師もいます。不安や恐怖を和らげてくれる、解消してくれる存在として確立されれば、依存の構造が作られます。
また占いを入り口にして、印鑑や壺、掛け軸などを高額で売る霊感商法につなげるのも常套手段です。占いで、病気になる、生まれてくる子供が奇形児になる、などと脅して、「この100万円の印鑑を買えば、助かる」というヤツです。
多少なりとも占いの勉強をして、常識的な知識と感覚があるなら、もっともらしい話は出来ます。詐欺の手口だけを聞くと、なぜそんなバカな話に引っ掛かるのかと不思議に思うでしょうが、その前提には信頼関係の構築があります。いきなり冒頭から脅して、印鑑や壺を買えとは言いません。
信頼構築段階では、常識的にも良識的にも真っ当な話をします。占いに限らず、あらゆる詐欺師は、信頼を勝ち取る術に長けています。自分は人を見る目があるから大丈夫、などと思ってはいけません。その上を行くから、彼らはプロの詐欺師として成功しているのです。
詐欺とはまた違うのかもしれませんが、占いを、宗教の勧誘の入り口に使っている団体もあります。
依存しない、賢い利用の仕方
占いに依存するのは、有りか?
一般論で言うなら、依存はしない方が良いに決まっています。ただし人間には、極端に弱ってしまう時期もあります。何かに依存したから、その辛い時期を乗り越えられた。という話も、事実としてあります。占いに依存して、結果としては良かったという人もいて当たり前です。
これはもう占いというよりも、個人です。霊感商法の詐欺師ではないのは前提で、依存させずに上手に距離を保てる人を見つけるしかありません。ある程度のキャリアがあって悪評が立っていないなら、詐欺師に当たる確率は下げられます。あとは公開されている情報から、人間性を感じ取ってください。少しでもヤバイ人かな? と、感覚的に思ったなら、すぐに離れた方が良いです。
短期間、依存するのは人として仕方ありません。しかし依存しきりではなく、やがては独り立ちをするのを前提にしてください。
また好みの結果が得られるまで、占い師を渡り歩くのは厳禁です。
賢い占いの利用の仕方
占いに、過度の期待はしないでおきます。占いによって出される結果は、ほとんどが常識の範疇に収まります。普通によく考えるのと、大差はありません。客観的な意見の一つとして受け止めるくらいが、丁度よい付き合い方です。
自分の心は弱いと自覚して、弱さを補うものとして利用するのも良いでしょう。心を安定させる、背中を押してもらえる存在として、適度に距離を保って占いを利用します。
まとめ
占いは、人生の裏ワザではない。当たりはするけれど、その殆どは常識の範疇に収まる。占いなしによく考えた結果と比較して、さほど優位性はない。
それを知った上で、参考意見として利用する、自分の心の弱さを補うものとして利用する分には、上手な付き合い方もできるでしょう。
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