「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。コンフォートゾーンにいると、あまり物を考えなくても済みます。不安もなく、安全に過ごせます。しかし代償となるのは、成長する機会と新鮮味です。
人生を面白くするのか、それとも退屈させるかは、コンフォートゾーンで安住するのか、それとも脱出して拡大させていくのか、に掛かっています。
コンフォートゾーンを拡大する意味
コンフォートゾーンにいる利点と弊害
コンフォートゾーンとは、日本語では「快適な領域」くらいの意味です。危険がない、安心できる、居心地が良い、無理をしなくても良い、といった環境を指して、こう呼びます。
概念として広く、慣れ親しんで安心できる居場所の全般で使われます。物理的に自分がいる家庭、地域、職場などの他、文化圏や言語圏でも用いられます。例えば英語を母国語にしている人にとっては、外国であっても、英語が通じる環境はコンフォートゾーンです。
このようにコンフォートゾーンには、種類とランクがあります。子供の頃から生まれ育った家庭は、通常であれば極めてコンフォート度の高い領域です。一方、言葉は通じるけれども勝手のわからない外国は、その度合いが低くなります。しかし言葉さえ通じない国に比べれば、まだ何とかなるし、安心もできます。
コンフォートゾーンにいる利点は、文字通りの快適さです。コンフォート度が高ければ高いほど、負担が少なく、安心して過ごせます。
一方、その弊害は、成長機会の喪失と退屈さです。人は、逆境の中にあってこそ大きな力を発揮させます。脳内ホルモンが分泌され、意欲や創造性を向上させます。そのモードに入ってこそ、出来る成長があります。また新鮮味のない日常が続けば、誰でも退屈します。
ここを整理して、自分は何のためにコンフォートゾーンを拡大するのかを、明らかにしておきましょう。
コンフォートゾーンの拡大とは?
コンフォートゾーンの拡大は、その脱出から始まります。
子供が初めて幼稚園や保育園に行く時、そこは魔境に等しい空間です。慣れ親しんだ家、大好きで信頼しきった親から引き離され、未知の人間と空間に放り込まれます。どんな子であっても、預けて去っていく親を、泣き叫んで追います。しかし何度か通っていくうちに、先生にも場所にも慣れます。これが、コンフォートゾーンからの脱出と拡大です。
家庭では得られない知識と経験を得て、世界を拡げた子供は、その機会を利用して大きく成長します。家庭にはない人間関係や体験には、新鮮な刺激があります。
もちろん、この記事をご覧になっている皆さんは、小さな子供ではありません。けれどもこの「コンフォートゾーンの外に、成長機会と新鮮な刺激がある」という法則は、一生、何も変わりません。
つまりコンフォートゾーンの拡大とは、自分の拡大なのです。
退屈は、地味に心を殺す毒
退屈とは、苦痛の一種です。特に何もすることがなく、刺激もない状態は同じでも、感じ方が違えば、のんびり、ゆったり、のびのび、などと表現します。その状態が苦痛になった段階で、退屈という位置づけになります。
これは、地味に心を殺す毒です。することはあっても、ルーティンで勝手が解っているなら、あまり頭を使わずに動けます。知っている、経験済で新鮮味がないものには、感情が動きません。コンフォートゾーンでの日常は、このように頭も使わなければ、感情も動かない日々になりがちです。ちょっとずつ、地味に心を殺す毒になります。
コンフォートゾーンから脱出する
コンフォートゾーンは、意外に簡単に脱出できる
脳への刺激、新鮮味という狙いであるなら、コンフォートゾーンの脱出は難しくありません。自然の成り行きに任せていたら、絶対にしないような領域に、足を踏み入れるだけで良いのです。
ものは何でも良いですが、どうせなら、「気になってはいたけれど、ハードルの高さを感じて躊躇していたもの」で試してみましょう。通りかかる度に気になっていたお店に入る、思い切って髪を金髪に染めてみる、オフ会に参加してみる、なんていうので十分です。
気になるけれど入りにくい店って、ありますよね? 個人経営の小さなバーは、さすがにハードルが高過ぎる気がしますが、料理屋さんであれば、ちょっとの思い切りで入れます。コンフォートゾーンが誰もが気軽に入れるチェーン店だとして、そこからあえて外れてみるのです。すると普段にはない、新しい経験ができます。独自に工夫を凝らした料理であるとか、面白い話を聞けるとか、必ず何か新鮮なものに出合います。
金髪にすると、鏡で見る自分の姿が大きく違います。金髪に合うファッションを考え、それに見合った仕草を意識するなど、新しい刺激になります。また自分に接する人の態度が変わるので、別人として外を歩いているような感覚になるかもしれません。
ちょっと思い切れば乗り越えられる精神的ハードルの向こうに、新しい世界がいくつも待ち受けています。それが新しいコンフォートゾーンになれば、自分の住む世界、自分自身も拡大しています。
自分の成長を意識するなら、考え方が少し変わります。成長を最優先にして、他のことは二の次で行動をします。留学するのが一番だと解っているなら、何が何でも留学します。コンフォートを優先させるから、成長の機会を失うわけですから。
コンフォートゾーンの外では、酷い目にも遭う
しかしコンフォートゾーンの脱出は、危険性を伴います。解らないものに飛び込むのですから、嫌な思いをすることも、失敗も付き物です。
勝手の解らない海外旅行先で詐欺に遭った話は多いですが、日本で普通に暮らしている分には、その危険性はなかったわけです。入った店が常連で固められていて、「何か、知らない人が入ってきて邪魔だな」みたいな空気で感じが悪かったとか、チェーン店に入っておけば、味合わなくて済んだ話です。
個人的には、20代限定の飲み会に単身で参加した時、辛い思いをしました。ノリの軽い遊んでいるパリピ系の集団で、まったく馴染みません。ただそこに居るのが苦痛で、楽しいことなど何もなかったです。
転職した先が馴染まない、結婚してもすぐに離婚してしまった、新しく入ったサークルで人間関係のトラブルが起こった、など、外の世界には危険もあります。
脱出した先にある、新しい世界と人生
ただそうした行動にも、コンフォートゾーンから出たという価値があります。コンフォートゾーンから外れて飛び込んだ先で水が合えば、コンフォートゾーンを拡大できます。そこにある新しい発見、人との出会いで、人生が拡がっていきます。
今、僕は治療家でベストセラー作家です。結婚して、二人の子供がいます。この状況は、治療家になろうと思い立ち、スクールの無料体験に申し込んだところから始まりました。実は妻は、そのスクールの後輩です。このコンフォートゾーンからの脱出がなければ、今の僕がいるコンフォートゾーンは存在しません。
コンフォートゾーンの外には、危険があります。嫌な思いもします。しかしより良い世界を手に入れたいなら、自分を拡大したいなら、勇気をもって外に出てチャレンジするしかありません。
「楽しい」、「成長」と「安全」のバランスを、どう取るべきか?
コンフォートゾーンに居続けるのは、それは楽です。全ての勝手が解っているなら、安全だし、失敗も少なくて済みます。安全で快適な暮らしには、もちろん大きな価値があります。
けれどもコンフォートゾーンに居続けることが、将来に渡っての安全を、必ずしも保障するものではありません。極端な話、快適だからと家にいて仕事も始めなければ、人生の先細りは目に見えています。
安全という観点からも、未来の安全への先行投資として、コンフォートゾーンを出る決断が必要になる場面があります。今の仕事を続けながら、未来のニーズに合ったスキルや知識を学ぶ。といった行動です。
またコンフォートゾーンから脱出すれば、退屈しない楽しさがあります。しかし退屈から逃げるあまり、必ずしも、心地よい安心までも失う必要はありません。脱出した先の水が合わなければ、コンフォートゾーンに戻ってきて大丈夫です。要は、脱出の仕方です。
「楽しい」、「成長」と「安全」のバランスをどう取るのが、自分の人生にとって最適なのか? この観点から、コンフォートゾーンの脱出と拡大を考えてみてください。
まとめ
コンフォートゾーンに居続ければ、多くの人は成長速度が滞り、早い段階で限界も訪れます。新鮮味のない日常は、平穏ではありますが、退屈をもたらします。
コンフォートゾーンからの脱出と拡大は、世界と自分自身を拡げてくれます。
楽しさ、成長、安全のバランスを、コンフォートゾーンの観点から考えてみてください。それは、生き方の大枠を定めてくれます。
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