「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。生きていれば、不安で当たり前です。生きているからには、いつか死ぬかもしれません。死なないまでも、酷い目に遭うかもしれません。
現実でリスクを減らすために、恐怖や不安は必要です。明らかな危険の恐怖からは逃げ出しますが、来るかもしれない低確率のもの、遠い先のものへの不安からは、逃げるという思い切った決断を下し難いです。
その意味で、不安という感情は、恐怖よりも扱いに厄介です。だからこそ、一度、不安と正面から向き合い、必要な準備をしておく必要があります。
人は、何にどう不安になるのか?
緊急性がない分、不安の方が怖い
不安とは、恐怖を薄めたり、ぼやかしたりしたものです。さほど可能性として高くはないか、高くても遠い未来にあるか、差し迫ってはいないマイナスの事柄について抱く、漠然とした恐怖心を指します。
明らかに怯えているとまでは行かない、その事を考えると気が滅入る、そわそわして落ち着かない、といった心境です。
恐怖心は、生き物にとって、もっとも重要な感情の一つです。もしも何も怖れないのなら、危険を避けようとせず、人は簡単に死んでしまいます。ですから明らかに危険なものには近寄らないし、その渦中にあれば逃げ出します。
しかし不安には緊急性がないので、何が何でも避けようとはしないし、何だかんだとその中に居続けてしまいがちです。結果として、心身に負担をかけて病ませる原因となり、逃げずにいて不安要素が現実になります。
明らかな恐怖ではなく、緊急性がない分、不安の方が怖いのです。
日本人の三大不安要素、お金、健康、災害
不安には様々なものがありますが、大半は
・お金
・健康
・災害
の3点に集約されます。国や地域によっては、ここに戦争や犯罪被害なども加わるでしょう。
お金の不安は、おおよそ将来の収入、老後資金です。健康の不安は、命に関わるか、大きく不便を強いられるような病気です。災害の不安は、地震、台風などの天災ですが、やはり地震の意識が高いでしょう。
不安要素への許容範囲
不安は、まだ確定していない未来のマイナスを怖れる気持ちです。失業などで、収入が無くなる。果たして、年金は貰えるのだろうか? いつか大病を患うのではないか? いつ来るか解らない大地震が不安だ。
といった思いを抱えながら、日々を暮らしています。こうした不安は、一つでも現実になってしまえば大事です。ただ、現実になるとは限らない。可能性は低い。あるいは可能性は高いが、まだ遠い先の話だ。と思っているので、平常心で過ごしていられます。
しかし不安を抱えて平然としていられるのにも、限度があります。不安が増してくれば、情緒不安定、自律神経の不調、といった形で、実害も出てきます。不安を抱えながら、どこまで精神の健全さを保てるのかには、個人差があります。
茹でガエルのように、追い詰められる
しかし、そうした不安は、現在の生活に根差したものです。職業や居住地など、そう易々と変えられるものではありません。
業界自体が斜陽になろうと、自分の知識やスキルへのニーズが薄れていこうと、年金の給付年齢を引き上げられようと、居住地が災害に弱いと知ろうと、ほとんどの人が現状維持を選択します。
こうして不安要素が拡大していくのですが、少しずつの変化であるために、慣れて平常心を維持できます。また緊急性がない故に、「あまり考えないようにする」という対応もできます。まさに茹でガエルのように、ジワジワと追い詰められていきます。
平常心を維持とは言っても、それは耐久性の範囲内にあるというだけで、理想的で健全な精神状態とは程遠いものです。
不安を減らし、安心するために
それでは現実に、不安を減らして安心を得るためには、どうすれば良いのでしょうか?
これからお話する事は、一つ一つは当たり前です。当たり前のものに焦点を当てて、考えて見るという機会が重要です。
お金の不安
複数の稼ぐ手段を持つ
今は稼げていても、将来、稼げなくなったら…… という不安は、公務員のような立場か、よほど潰しの利く技能の持ち主でもない限りは、常に付きまといます。
コロナウィルス騒動で、極端に収入を減らす、働く機会さえ失ってしまった人が多くいます。ただ全ての職業、稼ぐ手段が封印された訳ではありません。この機会にあっても収入減を抑えられている人、むしろ大きく稼いでいる人もいます。
普段から副業をしておく、知識や技能を身に付けておくなどして、複数の稼ぐ手段を持っておけば安心できます。一つが稼げなくなった分、機能する他のものの比重を増やす、切り替えるなどして、対応できるからです。
貯金できる範囲でしか使わない
貯金があるという事実は、ただそれだけで心強いものです。皆さん、状況はそれぞれですが、少しずつで良いので、必ず貯金をして積み立てていってください。
その残高が増えて行くという事実、ある程度のまとまったお金があるという事実が、安心感をもたらします。
保険に加入する
病気や事故などで、突然、稼げなくなる場合もあります。また自分が死んでしまった時に、残された家族が心配です。
これだけあれば十分だという保険に入っておけば、そこは安心できます。また貯金を兼ねるような保険商品もあります。
健康の不安
健康の不安は、歳を重ねる毎に増していきます。持病のある人は、悪化するのが心配でしょう。特に何もない人も、実は深刻な病が潜んでいるのではないかと、漠然とした不安があるものです。
健康診断を受ける
健康診断で全てを測り切れませんが、そこで異常なし、あったとしても大事ではないと結果が出たなら、安心できます。
定期的に健康診断を受けていれば、その間、大きな不安もなく過ごせます。
健康生活5大要素を逸脱しない
どんな病気も不具合も、健康体だった人間が、ある日に突然、そう変わる訳ではありません。最初は小さな問題であったものが、日を追って深刻化していき、気付いた時には明らかな病気として検知されるのです。
人間の健康は、負担・損傷と回復のバランスで成り立っています。「負担・損傷 > 回復」の日々が続けば、次第に健康を損ね、やがては大きな問題にまで至ります。ですから普段から、「回復 > 負担・損傷」に、生活習慣で整えておくことです。
だからと言って、特別な何かは必要ありません。その為に高額な健康食品やサプリメントを摂取しましょうという話ではなく、日常のごく普通の範囲の取り組みで十分です。
今からお伝えする、健康生活5大要素で、大きく逸脱するものを作らないようにしましょう。一つ一つを完璧にするのではなく、どれ一つとして、大きく逸脱させないというのがポイントです。
・食生活 → 暴飲暴食はしない、必要な栄養はちゃんと摂る
・睡眠 → 十分な睡眠時間を安定して取る
・運動 → 運動不足にならない、全身の筋肉を伸ばす
・冷え → 寝る前には、38~39度のぬるま湯に30分以上は浸かる
・ストレス → 長い期間、強いストレス状況下に居続けない
これだけを、基本的に守ってください。基本的ですから、ごく稀に、飲み会に行って暴飲暴食をして徹夜なんていう日があっても構いません。そこの負担と損傷は、あとの良い生活で回復させます。
災害
日本は、地震大国です。僕はずっと東京で暮していますが、物心ついてから、東京圏以外のほぼ全域で大地震に見舞われています。北海道、関西、東北、九州とあったのですから、自分がまだ遭遇していないのが、逆に不思議です。
また近年では、勢力の強い台風も発生しており、日本に暮らす以上は、人生のどこかで大災害の被害に遭うと考えていた方が良さそうです。
大災害は、必ず来るものと考える
実際に確率を出したら解りませんが、地震大国であり、毎年のように台風の被害も発生する日本では、大災害は前提にしておいた方が良いでしょう。
来たら嫌だなではなく、必ず来るものとして、備えておきましょう。倒れたら大怪我をする家具は固定し、地域の避難場所の把握、離れ離れになった時の家族の待ち合わせ場所を決めるなど、出来ることをやっておきます。
災害時、1週間は生き延びられるようにする
災害時には、電気、ガス、水道は使えなくなるものと考えてください。その上で、1週間は生き延びられるよう、食料品や水などを備蓄しておきます。太陽光発電で、スマホやラジオなどを充電できるグッズも便利です。
とりあえず1週間は生き延びていれば、無事な地域から救援の手が届きます。
準備をしたなら、開き直る
一通り、できる準備をしたなら、あとは開き直るだけです。準備によってリスクは減らせますが、ゼロには出来ません。
自分が納得できるまで準備をして、その上で低い確率を引いてしまったなら、もう仕方ありません。
人事を尽くしておくと、悪い未来についても覚悟ができます。リスクはゼロになっていなくても、「やるだけはやった」という思いが、良い意味での開き直りになり、力が抜けて安心感へと変わります。
まとめ
危険性は強いけれど、確率としては低いもの、遠い先にあるものに、人は不安を感じる。明らかな危険ではないから、明確に逃げ出しもせず、漠然とした不安を抱えてしまう。
お金、健康、災害の三大不安要素は、生活に密着している。この不安の一つ一つと向き合い、丁寧に準備をしていけば、不安は軽減できる。この当たり前の作業を、今、やろう。
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