「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。色々と勉強と経験を重ねていくと、知識の蓄積も相当なものになります。世の中には「知らないこと」よりも、「知っていること」の方が圧倒的に多くなります。
するといつの間にか、「自分はもう何でも知っている」という錯覚に陥っていきます。無知の知から遠ざかる傲慢さによって、ズレた痛い人間になります。謙虚さを心がけて、老害化予防をしましょう。
無知の知から遠ざかる年長者
「知っている」が連続する怖さ
人生経験を積み重ね、見聞が深まっていくに連れ、知らないものが減っていきます。何かを見たり聞いたりする度に、「これは知っている」「これも知っている」「こんなの当たり前」と、「知っている」が続くようになります。
そして次に出合うものも「どうせ知っているだろう」と、当たりをつけています。こうなればまず、他人の話(本なども含む)はまともに聞きません。
またこれよりも厄介なのは、自分の持っている「解釈の引き出し」は既に万能であり、全てのものを正確に理解できると過信する姿勢です。
もはや、学ぶ姿勢は皆無です。知っているという慢心は、人を盲目にするのです。
未知の情報を自分の「知っている」に押し込める愚
これは言い換えれば、先入観です。先入観を持てば、その偏った見方によって世界が変わってしまいます。
知らない新しい内容に触れているのに、自分が知っている何かに分類できるだろうと、解釈で情報をその中に押し込んでしまうのです。無理に押し込んでいる形なので、当然、情報は歪められます。
こんな風に勘違いしてしまうと、本当は知らない情報であったのに、本人の中では「また知っているものだった」と結論づけられます。
これは一般的によくある勘違いなのですが、「自分はもう何でも知っている」と過信すればするほど、ズレる機会も増えます。
聖書にも強く、「子どものような姿勢で学びなさい」と推奨されています。当時も頑固で話を聞こうとしない大人たちに、伝道師たちが手を焼いたのでしょうね。
年長者になる程、周囲が顔を立てる
年長者は、ただ年長者というだけで偉いです。ですから年長者の発言は、立てられる傾向があります。間違っていても指摘されず、表面上だけで肯定されます。
するとズレた年長者は、ますます確信を深める結果になります。ズレているのに肯定されて、間違った成功体験を積み重ねてしまいます。
慢心して知った気になる、周囲は立ててくる、これでは痛い人になるのは、火を見るよりも明らかです。あまりに度が過ぎると、行き付く先は老害という扱いです。
謙虚な姿勢で、老害化を予防
知っている → 絶対に何か新しい発見がある
上に書いたような過ちは、心構えひとつで簡単にクリアできます。情報に接する時には、「絶対に何か新しい発見がある!」という気持ちで聞くようにすれば良いのです。本当に、新しい発見はあるものです。
たかだか30年だの50年だの100年だので、森羅万象の全てを網羅する知識など持っているはずもありません。どんなレベルに達しようとも、そこには必ず、何かがあります。
僕が出会って触れてきた人達の記憶でも、優秀な人は新しい情報に対して貪欲で、レーダーを敏感に張り巡らせています。一方そうでない人は、「自分はすでに十分に知っている」と思い込んで、外に目を向けようとしません。そうしている間に、優秀な人たちにどんどん差をつけられています。
違和感があったら、確認をする
人は話を理解する時に、既に自分が知っているものと対比させながら、情報を位置づけていきます。そして解釈の引き出しの中に、その情報を詰め込んでいきます。
新しい情報というのは、
・知っているものの中に、同じようなものがない
・引き出しに収まらない
ものを指します。
同じようなものはなくても、何となく似たようなものを見つけて、「こういう事かな……」と決めてしまうのは危険です。それは、高い確率で異なる情報です。
その時には、情報を発信している人に質問をして、「○○という解釈で正しいですか?」と確認しましょう。ちょっとでも違和感があったら、立ち止まって確認をしてください。質問できる状況ではなくても、立ち止まって考えてください。誰かに、尋ねてみても良いです。
本に線を引く方法
大抵の人は、「うんうん、そうだそうだ!」と納得した箇所に線を引きます。けれどもその行為には、あまり意味がありません。だってもう知っている内容なのですから……。
線を引くのは、読んでもよく理解できなかった箇所です。あるいは、解るような気がするけど、違和感の残る箇所です。その部分にこそ、大きな価値があります。
まとめ
慢心は、静かに忍び寄ってきます。もしも世の中を知り尽くしている気になっていたなら、間違いなく錯覚です。
昨今のタピオカブームを、多くの年長者はよく解らないと思います。しかしブームに乗っている若者は、それを感覚的に解っています。その感性でしか、見えない真実もあります。世代によっても、人によっても、見えている世界は最初から違います。
では僕はどうなのかと言うと……、何が何やらさっぱり解りません。分析は出来るでしょうが、まるっきり魅力を感じている部分を自分に見い出せないので、おそらく外すでしょう。こういう事例が出てくる度に、「世の中は、解らないことだらけだなあ……」と思い知らされます。
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