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軽やかに♪ 心クリック

『愛の証明』という呪縛。人格否定の強迫観念から抜け出そう!

投稿日:2020年8月19日 更新日:

「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。愛は人間社会で、至上の価値と位置付けられています。愛のある人間、愛のある行動は、惜しみなく称賛されます。その一方、愛に欠ける人間や行動は忌み嫌われ、軽蔑されます。

 このような社会の姿は、大枠では正しいものです。しかし愛という概念が誤作動を起こし、呪縛となり、人を苦しめるケースもあります。

 今回の記事は、愛がもたらす呪縛と、そこから抜け出す考え方をお伝えします。

 

『愛の証明』という呪縛とは?

 愛があるなら、

・出来るはず
・そうするはず
・嫌がらないはず

 といった圧力全般を、愛の証明という呪縛に位置付けています。これらはほぼ直接的に、出来ない人、そうしない人、嫌がる人の愛を否定します。愛の否定は、そのまま人格否定を意味します。

 また自らもその価値観に染まることで、自分で自分を縛る檻にもなります。出来ない自分、しない自分、嫌がる自分はダメな人間だと思い込み、過度な負担をかけてしまうのです。

苦痛、苦労とセット

 人を呪縛して苦しめる愛の証明には、苦痛、苦労がセットです。それらを乗り越える姿に、気高い愛を見い出しています。

 ですから逆に、そこに折角、苦痛や苦労を味わえる選択があるのに、楽な道を選べばバッシングの対象にされます。合理性などは、関係ありません。

無痛分娩、帝王切開の否定

 このテーマで真っ先に思い浮かぶのが、無痛分娩、帝王切開の否定です。子供は出産時の激痛に耐えて産むものであって、無痛分娩は愛の欠如。逆子などの事情がある帝王切開も、我が子への愛が薄くなると批判されてきました。

 確かに激痛を乗り越えての出産は、素直に称賛に値します。しかしそれは、無痛分娩、帝王切開を否定する根拠にはなり得ません。

 産まれたら今度は、すぐに母乳信仰が待っています。お母さんの中には、授乳に激しい苦痛を伴う人もいます。激痛に耐えながらあげている人も珍しくなく、中には謎の落ち込み、形容しがたい不快感に見舞われる人も。

 ミルクに移行して苦痛から逃れようものなら、母親失格! 子への愛情がない! と批判する人達がいます。また自分自身でもそう思って、苦行者のように耐え抜こうとするケースも、よく見聞きします。

 母乳が出なければ仕方ありませんが、それでさえも愛情の欠如と批判されます。やはりまた、自分自身もそう解釈して、母親失格と落ち込んでしまう人も多いようです。

お惣菜、レトルト食品の否定

 お惣菜、レトルト食品に対する風当たりは、若干は弱まってきてはいるものの、まだまだ健在です。

 特に子供のお弁当へのそれは激しく、冷凍食品を多用していると、子供が同情されてしまう始末。栄養面ではなく、手の込んだ愛情のこもったお弁当を食べられないのが、可哀想だという訳です。

 確かに、手の込んだ料理は愛情を感じさせます。しかし人には好き嫌い、得手不得手があり、忙しさなどの事情も異なります。

恋人、配偶者をコントロールする

 愛の証明が悪意をもって利用されたなら、恋人や配偶者をコントロールする道具になります。

「愛しているなら、出来るはずだ」、「出来ないのは、愛のない証拠だ」などと圧力をかけ、都合よく相手を動かします。

 酷いケースになると、借金をしてまで貢ぐこと、DVを受け入れて耐えること、などをその条件に設定して、人格自体を貶められます。

 

 

 

 

呪縛、脅迫観念から抜け出そう

 他人、社会の意識は、個人でどうにか出来る代物ではありません。ズレた批判や圧力をかけて来られたら、拒絶するなり、いなすなりして、被害を抑えるしかありません。

 問題なのは、自縄自縛です。非合理な価値観にわざわざ縛られて、自分で自分を苦しめてしまうケースです。

苦痛、苦労は愛の条件ではない

 まず明確に知っておくべきは、「苦痛、苦労は愛の条件ではない」という事実です。

 これは、順番が逆なんです。愛があるから、愛しい大切な存在だから、苦痛も苦労も乗り越えるのであって、それをイニシエーションにして愛が芽生えるのではありません。

 ですから無痛分娩で痛みを避けて通ったからと、愛情が芽生えない、薄くなる道理もありません。それを言うなら、犬や猫などのペットを溺愛する人たちは、存在しない事になります。

 お弁当の冷凍食品だって、そうです。大切な存在なら、ちゃんと育つように栄養面は考えるでしょう。美味しいと、喜ばせたいとも思うでしょう。冷凍食品のラインナップは、その条件をクリアしています。

 料理が好きだから、愛情と掛け算になって、結果として手の込んだ料理になるのであって、そもそも料理が嫌いであれば、どんなに愛情があっても掛け算は起こりません。ただ愛しい我が子にリクエストをされたなら、応える場面もあるでしょう。そういうものです。

 非合理な強迫観念にかられて、意味もなく苦痛、苦労の道を選ぶ必要はありません。

愛があるなら、自分勝手に負担をかけない

 愛の証明として、過度な奉仕や、異常性の受け入れを迫る人と一緒にいるなら、すぐに離れてください。

 愛は求めるものではなく、与えるものです。愛で結ばれた関係は、それを双方向で行っています。強く負担のかかるものを要求された時点で、それが常識の範疇を逸脱した時点で、相手に与える気はありません。

 狡猾に利用されているか、あるいは依存されているかであって、愛とは別のおぞましい何かです。それに応えない事に、罪悪感を持たなければならない道理はありません。

 

 

 

まとめ

 愛は、至上の価値です。至上であるが故に、逸脱して誤作動を起こせば、人を苦しめる罠にもなり得ます。

 苦痛も苦労も、愛の条件ではありません。愛の証明を求めて、不合理に辛い道を選ばせようとする価値観を、明確に拒絶しましょう。それをイニシエーションにする宗教紛いの価値観は、無視しましょう。

 

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