「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。性暴力犯罪の背景には、人としての構造上の理由があります。性欲と暴力性との相性の良さが、多くの悲劇を生み出しています。
その構造を明らかにし、性暴力衝動を抑える方法をお伝えします。
男の性欲にある不都合な真実
精神状態には、強弱の陰陽がある
人の精神状態には、強弱の波があります。強い方を陽、弱い方を陰と表現していきます。人の感情と精神状態は、一つのスケールを上下するように動きます。ここでは単純に、快があれば上がり、苦痛があれば下がる。と、捉えてください。
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強い幸福とモチベーション 「陽」
おだやかな幸福とモチベーション 「陽、陰」
退屈 「陰」
怒り 「陽」
怖れ、不安 「陰」
悲嘆 「陽」
無気力・無感動 「陰」
↓
ふさぎ込んでいた酔っ払いが、元気になっていく様子を想像すると、上手く理解できます。何か嫌なことがあって、大人しく酒を飲んでいた人(無気力・無感動の近く)が、少し元気になって嘆き悲しみ(悲嘆)始めます。そこからまた大人しくなった(怖れ、不安)と思ったら、次には攻撃的になって怒り狂い(怒り)ます。一通り、怒りを発散した後に、また大人しく(退屈)なる。
何となく、こうしたプロセスに見覚えはないでしょうか? それぞれのエリアに苦痛を減らす作用があり、それによって精神状態を向上させている姿です。
陽は激しく、陰は静か。この感覚も解るかと思います。またこの項目の間には、無数の段階があります。つまりチャンネルが切り替わるようにではなく、グラデーションのように移行します。例えば「退屈」と「怒り」の間には、怒り狂うほどではないイライラした段階があります。「おだやかな幸福とモチベーション」は、ちょうど上下の項目の中間あたりにありますので、(陽、陰)と表現しています。
ここまでが、今回の記事を理解して頂く上で必要になる前提です。
陰と性欲との相性
陰にあるのは、「退屈」、「怖れ、不安」、「無気力・無感動」です。これらと性欲との相性を、検証してみます。
「無気力・無感動」は、強い苦痛によって心が死んでしまっている状態です。心に麻酔を打って、感じるのを停止しています。このエリアでは、性欲も一緒に麻痺させられています。
「怖れ、不安」は、性欲を減退させるものとして知られています。ED(勃起不全)の原因にもなっています。性欲は興奮ですから、その真逆にある「怖れ、不安」との相性が悪いのは、自明でしょう。
「退屈」は、やはり興奮の真逆にあるので、同様に性欲との相性が悪くなります。ただし「怖れ、不安」ほどには、強い要素ではありません。積極的にその気はありませんが、スイッチを入れれば、いつでも出来る状態です。
こうして見ると、陰と性欲との相性の悪さは、当然のことと受け取れます。性欲は興奮ですから、陰とは相容れようがないのです。
陽と性欲との相性
陽にあるのは、「強い幸福とモチベーション」、「怒り」、「悲嘆」です。これらと性欲との相性を、同じように検証してみます。
「強い幸福とモチベーション」は、幸せなカップルや夫婦をイメージしてみてください。性欲も旺盛になり、積極的に性交渉を求める様子はイメージし易いと思います。
「悲嘆」は、少しイメージし難いかもしれません。悲嘆にある時、貪るような性欲が湧き出てきます。そこにある快楽、癒しに、すがりつく心境です。大きく負に振れた感情ではありますが、陽にあって性欲との相性は悪くないのです。
「怒り」は、この場合には攻撃性と言い換えても良いでしょう。怒りとは、破壊の衝動だからです。破壊の衝動の背景には、常に何らかの怒りがあります。暴力的な性交、性犯罪が多発している現状を見れば、理解には易しいと思います。怒りの激しい興奮と性欲が結びついた時、その姿は暴力的にならざるを得ません。
簡単にまとめると、あらゆる興奮は性欲との相性が良いということです。その中に怒りと攻撃性が含まれるために、数多くの悲劇が起こってしまいます。
攻撃性と性欲が結びついた時
女性の性は、受け入れる側であるために、攻撃性とは結び付き難くなっています。復讐のためにする性暴力に対して、女性の立場ではよく、「嫌いな人としたい心理が、理解できない」と言います。
けれども男性の性は、攻撃性そのものが性欲を加速させ得ます。嫌い、憎い、といった心理が、相手を傷つけたいという欲求となり、手段として性に結びつくのです。
またその攻撃性に任せた行為に強い快感を覚えた者、支配する優越感を欲する者、は、その行為自体に誘惑され、場合によっては依存もします。
性暴力の自制
男の性欲と攻撃性との相性が良いと解ったなら、その自制の方向性も見えてきます。
根本的には、溜め込んだ怒りを減少させます。
怒りを溜め込まない
あまりに強い怒りは、理性を著しく狂わせます。理性が勝っている内に、怒りの総量をコントロールします。
限界を超えて我慢してしまう、被害者の立場で居続ける、といった状況は、納得しているつもりでも、怒りを溜め込んでいきます。我慢をせずに言い返す、断る、被害者の立場から抜け出す、といった対応を早めに行います。一般的に言うストレス発散も、小まめに行います。
御し難い衝動が来たら逃げる
しかし突発的な怒り、攻撃性の衝動が襲ってくるケースもあります。そういう時は、残された自制心で逃げ出してください。
性暴力を奮ってしまう前に、体裁など何でも良いですから、その場から離れるのです。
性欲だけでも咄嗟に発散させる
攻撃性はどうにもならなくても、性欲部分については自慰行為で発散できます。これを上手く利用して、自分の危険性を下げるのは現実的な手段です。
自分を見つめ直す
性暴力に限らず、他人を害する人間の身勝手さの背景には、「自分にはその権利がある」という意識があります。
被害者意識が強いと、相応に復讐する権利意識も強くなります。恐ろしいことに、その復讐対象は、加害とはまったく無関係の人間でも成立します。理屈では道理に合わないと理解していても、強い苦痛はその判別をぼやかします。
穏やかな生活環境を作り、自分をじっくりと見つめ直します。苦痛が抜けていけば、権利意識が弱くなると同時に、理性の勢力が増します。
その方向性が、性暴力の加害者から、あなたを遠ざけてくれます。
まとめ
攻撃性と性欲との相性の良さは、人間の精神構造上の欠陥です。生物としては正解だったのかもしれませんが、理性的な社会と生存を目指す人類にとっては、大きな障害です。
その正体を知り、攻撃性に飲み込まれないセルフコントロールが必須です。
Youtube、記事動画
この記事の内容を、動画でもお伝えしています。ただ記事はリライトされる事があるので、若干、内容が異なる場合もございます。
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この記事の内容を元に、雑談を交えたフリートークです。台本なしのワンテイクです。
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