「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。小心者、気が小さい人の多くは、それをコンプレックスにしています。気が大きく、大胆な人は頼もしく見え、憧れもします。
自分もそうなりたい! と思うのは自然ですが、そこには落とし穴があります。ナチュラルに気が大きい人を、形だけ真似をしたところで、所詮は劣化コピーに過ぎません。
彼らが得ている結果までは、再現できません。そこは自分にとって、不利なアウェーだと心得ましょう。
タップ、クリックできる【目次】
小心者、気が小さい人とは?
小心者(以降は、小心者、気が小さい人、を「小心者」の表記で統一します)とは、どのような人を指すのでしょうか?
一括りに小心者とは言っても、人それぞれ、ポイントが違います。6つのタイプに分類しましたので、ご自身、または思い描いている人と照らし合わせて、ご覧ください。
小心者1、金銭を失うのが怖い
投資やギャンブル、事業などで大金を動かせる人は、特別な感覚を持っています。
その人の感覚で「失うのは惜しい」金額になると、人は平常心を保てなくなります。また貯金の額が減っていくのに、過度なストレスを感じるタイプもいます。
小心者2、病気、死ぬのが怖い
生存本能があるのですから、病気や死が怖いのは当然です。しかし、ちょっとした症状で大きな病気に脅えてしまったり、健康診断の結果を待っている間にストレス過多になったり、となれば、困りものです。
健康に悪いと言われる物を、過剰に避ける。健康に良いとされる食品やサプリで、家計を圧迫するレベルで金銭を投じる。というのも、小心さの表れであるケースが多くあります。
小心者3、目立つのが怖い
他人から見られている、注目されている、というだけで、誰でも緊張します。この緊張の度合いが強い人は、大勢の前での自己紹介というレベルで、精神的な苦痛に至ります。
一方、対極にある目立ちたがり屋は、その緊張という刺激が、丁度良い快感になっています。
小心者4、他人からの評価が気になる
悪く思われないだろうか、失礼だと思われないだろうか、がっかりされないだろうか、と他人からの評価ばかりを気にしている人がいます。
また他人からの悪評価を避ける為に、極力、その機会を減らそうともします。自分の意見を述べない、好きな物を隠す、といった行動に、それは表れます。
他人からの評価が気になる小心者は、それを自分では完全にコントロールできないので、よく悩みが迷宮入りしています。
小心者5、責任が重くのしかかる
果たすべき責任があると、「失敗したら、どうしよう……」とプレッシャーになります。責任がプレッシャーになるのは当たり前ですが、小心者にとって、それは耐え難いものになります。
小心者6、恥をかくのが怖い
恥をかく怖さには、プライドとの兼ね合いがあります。プライドが高いほど、恥への苦痛は大きくなります。
その恐怖が過剰になれば、間違いを認められない、カッコ悪いところは見せられない、嘘を吐いてでも見栄を張る、といった行動が目立つようになります。
複数の要素が、重なる
代表的な小心者の6パターンを見てきましたが、現実には、これらのパターン(3~6)は組み合わさります。
例えば、会社で重要なプロジェクトのリーダーを任されたなら、目立つし、責任は重いし、失敗すれば恥をかくし、悪くも評価される。といった具合です。
恐怖は、もっとも克服が困難な感情の一つ
小心者、気の小ささを改善しよう、克服しよう、とスローガンを掲げるのは簡単です。しかし小心さの根底には恐怖があり、恐怖は生存本能に根差しています。
もしも人間に恐怖心がなければ、事故や不注意によって、もっと大勢の人たちが簡単に命を落としているでしょう。恐怖があるからこそ、人は危険から遠ざかろうとします。
恐怖には、生存の可能性を上げる重要な役割があります。だからこそ、逆に、簡単に克服できては困ります。命の危険はない、それどころか現実にはノーリスクの恐怖であっても、一度、怖いと思えば外し難いのです。
小心者、気が小さい人の生き方
それでは小心者は、どのようにして生きていけば良いのでしょうか? 不安や恐怖と、どう向き合い、折り合いをつけて行けば良いのでしょうか?
気が大きい人、大胆な人の真似はしない
小心者でいると、気が大きい、大胆な人が羨ましくなります。堂々と行動をし、事も無げに成果を手に入れます。
そこで何割かの小心者は、自分を変えよう! と勇気のある一歩を踏み出します。この一歩は、社会的にも正しいものと推奨されているので、その意味での躊躇をありません。
では自分を変えて、気が大きい、大胆な人としての人生が拓けるのかと言えば、そうそう上手くは運びません。何かに触発されて感情に勢いが付き、一歩は無事に踏めるでしょう。しかし、感情の勢いは、どこかで衰えます。衰えたなら、また元の自分に逆戻りです。
あるいは自らを鼓舞して、強引に感情の勢いを付けて頑張るかもしれません。少し考えれば解りますが、これは自然体には程遠い、無理をしている姿です。冷静さ、平常時であれば発揮できる思考能力を欠き、大きなミスをし易い危険な状態です。
気が大きい人は、恐怖が小さいが故に、気が大きくなっています。感情の勢いなど必要なく、無理をして冷静さや思考能力を落としもしません。
小心者が、この真似をしようとしても、無理です。完全にアウェーの、不利な土俵に上がるのだと理解しておきましょう。
平常心でいられる、安全圏の中で暮らす
ここで得られる結論は、自明です。小心者は小心者なりに、自分の器に合った行動をすれば良いのです。
例えば、株式投資、FX、競馬などを考えてみてください。おそらく100円を賭けるのであれば、ほぼ全員が冷静でいられると思います。これが千円だったら、1万円だったら、10万円だったら、どうでしょう? 事前に決めたルールを守れなくなった時点で、その金額規模は、器の外側です。
家のローンを組む金額、社会的な責任、自分を開示できる範囲、など全てにおいて同様です。感情は揺さぶられても、平常心は保っていられる。この領域内が、貴方が安全に暮らしていける場所です。
如何に自分の人生を、安全圏の中で成立させるか? という観点で、生き方を考えてください。
気にしても仕方がないものは、開き直る
小心者なのですから、気になってしまうのは当然です。「もう、気にしない!」と決意してそうなれるものなら、誰も苦労はしません。
ただ、他人からどう思われるか? など、自分ではコントロールしきれないものは、どこかで線引きをすべきです。この場合は、常識と配慮です。一般常識として、間違ったことはしない。個々の事情には、配慮をする。その上で悪く思われるなら、もう、どうにもなりません。
自分が出来る範囲は、まあまあ合格点のベターで善しとする。大切なものは、ベストを尽くして善しとする。その上でのコントロール外の結果については、「知ったことではない」、「どうぞ、ご自由に」の精神を持ちましょう。
気にはなるけれど、同時に適切に開き直る部分も持って、中和や相殺をするのです。自分なりの線引きを持っていると、小心者ゆえに気にはなっても、心境全体としては大きな違いになります。
どうしても逃げられない時は?
しかし場合によっては、どうしても、安全圏の外に出なければならない場面もあります。恋愛での告白、避けられない係、仕事上の責任、など逃げるべきではない、逃げ切れないものです。
ここで小手先の方法は、いくつか考えられます。自分を褒める習慣を作って、自己肯定感を上げましょう。小さな成功を積み重ねて、自信を付けましょう。といった取り組みにも、長い目で見れば、効果はあるでしょう。
しかし目の前の乗り越えるべき壁に対しては、最終的には、気合一発です。冷静に考えれば危険性のないもの、短時間の頑張りで済ませられるものであるなら、瞬発力で乗り切りましょう。
まとめ
小心者、気が小さい人には、それぞれのポイントがある。恐怖心が強くなり、冷静さを欠く、思考力が下がる、行動が合理性を欠く、といったラインが、その人の器である。
気が大きい大胆な人の真似をしたところで、自分の器から外れた領域では、恐怖心が勝ってしまう。結果としては、殆どのケースで上手く行かない。
恐怖心は生存本能に密接に関係しているため、簡単には外せない。無理に克服しようとするより、自分の器の中で、自分なりの生き方を構築するべき。
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