「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。どの宗教団体でも、「病気が治った」は定番の手柄話です。宗教を否定する人たちから見れば、何とも嘘っぽい眉唾もの。しかし話を聞いていると、本当に治っている人もいるらしく、否定しきれない部分もあります。
何かしらの霊的な力が作用して、本当に病気が治っているのでしょうか?
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宗教で病気が治った人は、実在する
宗教団体の手柄話に、「病気が治った」は定番
世の中には、多種多様な宗教があります。世界観もスタイルもそれぞれですが、共通する部分は、「霊的な力によって、何らかの良いことが起こる」です。健康、事業、金銭、人間関係などの利益を期待して、信仰が行われます。
その中でも、「病気が治った」というエピソードは、手柄話として特に定番です。ただ勿論、因果関係については定かではありません。治る病気は普通に治るわけで、たまたま信仰を始めたタイミングと重なっただけかもしれません。
また病気が治ったエピソードは、あくまでも単独の事例であって、統計的にどうという話でもありません。同じ病気で、信仰している人たち/していない人たち、というグループ分けをして、信仰している人たちの方に明らかに優位性がある。確かに信仰は、病気を治す力がある。といった、客観的な事実として証明されたものではないのです。当然、治っていない人もいますし、長年の熱心な信者が、若くして病気で亡くなる場合もあります。
しかし話を聞いていると、その単独の事例では、確かに信仰が一つの要因となったと思えるケースがあります。統計的な優位性は置いておくとして、個人レベルで見れば、宗教によって治る人たちも、確かに存在しているのだろうと思えます。
よく見かける難病克服のエピソード
信仰を始めたら、割とすんなりと効果が出て、すぐに病気が治ってしまった! というのも目立ちますが、ここでは信仰と苦闘の末に結果が出たエピソードに着目します。
医療ではどうにもならなかった難病を克服しようと、ある宗教団体に入信。病気を治してください! という強い思いで、懸命に祈りを捧げ続けます。しかし何か月も経つのに、まったく改善の兆しすら見られない。信仰が足りないと考え、もっと強い思いで祈りを捧げる。しかしやはり、結果が出ない。
あまりに結果が出ない苦しい日々の中、心身ともに疲れ果て、諦め気分も出てくるようになる。そこで「病気を治して欲しい」という願いそのものが、的外れであったと気付く。全ては神や仏の御心のままであるのだから、自分のような一人間、卑小な存在は全てを委ねることしかできない。病気を含めて、全てを委ね、純粋に祈りを捧げよう。
すると不思議と、その気付きを折にして、明らかに病気が改善していく。なるほど、病気はこの気付きを得るために、自分に課せられた試練だったのだと察し、改めて神仏への敬意を深くする。
という、ストーリーです。多少の違いはあるものの、この種の話は、宗教団体の発行する書籍、冊子、WEBページなどで多く見かけます。宗教の世界観と奥深さ、人の精神の在り方、ご利益を同時に伝えられるものとして、広く定番になっています。
なぜ宗教で、病気が治るのか?
自律神経で全て説明がつく
さて、こうした「宗教で病気が治った」エピソードですが、全て自律神経の関連で説明ができます。自律神経には、交感神経と副交感神経があり、体を癒やして修復するのは、副交感神経の役割です。交感神経は活動モード、副交感神経は休息とメンテナンスモードです。
自律神経は、メンタル、心の状態に大きく左右されます。リラックスが深くなるほど、副交感神経も強く働きます。そこにストレス、恐怖、不安、怒り、イライラ、嘆き、興奮、などがあると、副交感神経の働きも鈍くなります。
病気は、健康不安そのものです。病気を抱えて不安になれば、その分だけ交感神経が優位になります。加えて、仕事、家族などで問題や不安があるなら、そちらも交感神経を刺激しています。
宗教に入信すれば、状況が変わります。一人で悩んで苦しんでいたものが、親切で優しい仲間に囲まれる。信仰を学び、頑張り過ぎていた自分、結果に脅えていた自分から解放される。などの変化で、副交感神経が優位に働くようになります。
入信後に苦闘していた人の事例では、諦めて神仏に全てを委ねる気持ちになれた時に、やはり副交感神経が優位になります。宗教に限らず、病気と戦って勝つ気持ちは、交感神経を優位にさせます。むしろ開き直って、治らなくても構わないと投げやりにいた方が、自律神経という部分では、逆に病気に良いのです。
友人のある男性は、自殺願望が強くあったものの、死ぬに死ねないストレス状況下にありました。そこで免疫が落ち、癌になってしまいました。しかし彼は、むしろ癌を歓迎しました。これで癌を放置すれば、順調に大きくなって自分を殺してくれると、喜んでいたのです。
死ねると解ったなら、自殺したいくらい苦痛だった事からも、精神的に解放されます。もう死ぬので、関係ありません。そうやって穏やかに死ぬのを待っていた結果、なんと癌が消えてしまいました。
むしろ死を望んでいてさえ、リラックスすれば副交感神経が優位になり、肉体は健康になってしまうという一つの事例です。
まとめ
宗教で病気が治る統計的な優位性は解りませんが、個別の事例では、確かにそのような事実はあるようです。
しかしそれは霊的な力というよりも、宗教に精神的に頼れた、心強い支えてくれる仲間ができた、教えを学んで考え方を変えられた、といった部分から、自律神経を整えられた結果です。
宗教を否定はしませんが、人間性を整える哲学、良い人たちと縁をもらえるコミュニティとして捉えていった方が良いと考えます。
念のためですが、どんな名目であっても、多額の金銭を要求されたら、全て詐欺です。弱みに付け込んでくる最低な宗教団体、霊感商法の団体・個人がいますので、そこは引っ掛からないようにしてください。
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