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意固地になって非を認めない人にある、心情。自分は悪くないの心理。

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「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。明らかに自分が悪いのに、認められない、謝罪をしない人がいます。その意固地な姿には、辟易とさせられるものです。

 しかしその人達にも、事情があります。非を認める、謝罪することへの強い抵抗感が、言動を歪にさせています。

 今回の記事では、彼らの抗い難い心情を解明します。

 

非を認められない、自分は悪くない、の背景

 意固地になって自分の非を認められない人、自分は悪くない! に拘る人には、共通の事情、背景があります。

 その根にあるものは、苦痛の回避です。苦痛そのもの、苦痛への恐怖によって、思考回路に狂いが生じています。

自尊心が、歪んだ形で高い

 一つには、自尊心です。誰にとっても、自尊心を満たす、傷つけない、のは重要な課題です。健全な精神は、自尊心を抜きにしては語れません。

 優秀な自分、正しい自分、というセルフイメージを自尊心の根拠として、そこに過剰に依存してしまうと、劣等した自分、誤っている自分、が耐え難い苦痛になります。

 あるいはセルフイメージではなく、他人からそう評価されている自分を、自尊心に繋げている人もいます。所謂、見栄っ張りです。

 こうした性質を持った多くの人にとって、謝罪は屈辱であり、責め苦になります。

 ここでセルフイメージ、自己評価ではなく、なぜ他人からどう思われるのかが根拠になるのだろう? と不思議に思われた方もいるでしょう。

 その背景には、称賛とマウンティングがあります。他人から称賛される、他人の上に立っている事実そのものを、人は誇れます。実状はどうあれ、形だけでも評価されている、他人に優位にあるという状態があれば、この欲求は満たされます。

幼少期の恐怖体験

 幼少期は、社会的には圧倒的な弱者にあります。親や先生との折り合いが悪くても、友好的であっても、力関係に違いはありません。

 子への躾は、圧倒的な力関係の差の元に行われます。怒り方、叱り方によって、子の感じ方によって、強い恐怖をもたらします。強い恐怖にあると、心を守るために、人は意識をぼやかします。ぼやかされた意識は、思考を鈍らせます。

 これはトラウマが形成されるパターン、そのものです。苦痛から逃れるために意識をぼやかし、代償として思考の合理性を失う。以降は類似した何かがトリガーとなり、意識をぼやかせ、その人を部分的に非合理にさせます。

 今回の記事のテーマで言うなら、トリガーとなるのは、「自分が悪いと思われる」、「自分が悪いと認める」です。

 普通に認めれば、誰も責めないような状況であっても、トリガーが引かれた者には解りません。ぼやかされた意識の中で、「自分が悪いと思われたら大変だ」、「自分が悪いと認めたら、酷い目に遭う」と脅えています。

 

 

 

 

こうした人への対処法と、抜け出し方

周囲の人の接し方

 周囲の人は、この歪みを正そうとしてはいけません。おそらく徒労に終わるか、状況があらぬ方向性に悪化しかねません。

 セルフイメージにしても、見栄にしても、それで自尊心を保てているのであれば、安易に崩すのは危険です。全体のバランスがおかしくなり、精神の均衡を失うかもしれません。

 部分だけを見れば間違いであっても、全体からすれば、貴重な鍵になる存在です。大きな間違いに間違いを合わせて、少しでもマシな間違いに調整していた場合、鍵を無くせばどうなるでしょう?

 幼少期のトラウマによって狂わされている場合には、トリガーを引かれてしまえば、もはや話は通じません。普段は正常であるなら、周囲は話せば解ってくれると思いがちです。けれども多くのケースで、期待する程には成果を上げられないでしょう。

 ですから周囲の人は、正すのではなく、有害化を防ぐ方向性で考えてください。悪い、間違っていると認めさせるのではなく、それ以外の道を作って、上手く誘導してあげるのです。

 例えば、接客で笑顔が無かったのを注意する場面があったとします。

× 笑顔がないのはダメ
〇 丁寧で良い接客だったよ。そこで優しい笑みがあると、もっと良くなるよ!

 といった、ちょっとした表現の工夫で、伝わり方はまったく違ってきます。

本人、当事者の抜け出し方

 これまでお話してきたような事情があるため、簡単にパッと抜け出せるものではありません。ただ少数ではありますが、気付いただけで変われる人もいます。

 自尊心にせよ、トラウマにせよ、その事情が何らかの状況の変化や気付きによって解消されていたケースです。この場合には、ただ形骸化した思考パターンが残されているだけで、そこに留まらなければならない事情はありません。

 しかし殆どの人は、背景にある問題を色濃く持っている状況からのスタートとなります。苦戦は、予め覚悟しておきましょう。

 第一段階として、理性と狂気の分離を行います。自尊心を守らなければならない自分、トラウマによって思考が狂わされる自分、を客観視してください。理性がその自分を正当化していると、話が始まりません。ただ正しく分離されるだけでも、状態は改善します。

 続けて、自尊心の在り方、傷ついた心と、じっくりと向き合いましょう。自尊心については、他の記事でも多く言及しています。

→ http://kokoro.click/?s=%E8%87%AA%E5%B0%8A%E5%BF%83&x=34&y=8

 参考になさってください。トラウマについては、こちらの記事に詳しくあります。

『トラウマは、どのようにして形成されるのか? 立ち直り方の基本。』
→ http://kokoro.click/torakei

 また自分でできる強力なワークを、書籍『忘れたい過去が最短1分で消える!』にてお伝えしています。

 

 

 

まとめ

 自分の非を認められない、謝罪が出来ない人達には、精神的な事情がある。自尊心、トラウマが背景にあり、歪まされている。

 周囲の人は、その形を無理に変えようとするよりも、上手く合わせて無害化を目指した方が良い。

 当事者、本人は、その意志があるなら、自分と向き合って解決する。ただ予め、簡単な道ではないと覚悟はした方が良い。

 

 

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