「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。自慢したい気持ちは、よく理解できます。そこには人類として普遍の欲求があり、それぞれ個人の事情もあります。
しかし自慢話は、どうしたって煙たがられます。そう見えないのは、周囲が気を使って合わせてくれているだけです。
今回の記事は、自慢話をやめる方法です。無自覚にやってしまっている部分もあるので、よく自身に当て嵌めて検証してみてください。
人はなぜ、自慢話をするのか?
マウンティング欲求
人には、他人よりも優位に立ちたいとする欲求があります。これは普遍的な性質なので、欲求そのものは仕方ありません。
集団生活では、自分の立ち位置が重要になります。出来るだけ上にいる方が、生存に有利ですし、理不尽な目に遭わずに済みます。逆に言えば、上のポジションは、理不尽に利益を得られる特権階級です。
このマウンティング欲求に押される形で出てくる自慢話は、他人の心を屈させるのを目的にしています。
自尊心に飢えている
自尊心とは、自分の存在への価値評価です。他人から評価されるから、自分には価値がある。自分自身の基準において、自分には価値がある。自尊心の根拠には、他人に与えられるものと、自ら承認するものとがあります。
自ら承認できる自尊心が低いと、過剰に他人からのそれを欲するようになります。あるいは家庭や職場で低く扱われている反動で、自尊心を強く求めているのかもしれません。
自尊心の飢えから出てくる自慢話は、褒めて欲しい、認めて欲しい、です。
称賛が欲しい
称賛は、人の大好物です。上に挙げたマウンティング欲求や自尊心の飢えなどとは無関係に、純粋に称賛を受ける快感を欲します。
称賛を欲することから出てくる自慢話は、ただ純粋に気持ちよくなりたいだけです。
あなたの動機は何でしょうか?
マウンティング欲求、自尊心に飢えている、称賛が欲しい、と大きく3つにその動機を分類しましたが、現実には、これらの要素が複雑に絡み合います。
どの要素を強く持っているのか、ご自身の感覚で検証してみてください。自慢話をした時の心の反応で、おおよその見当がつきます。
マウンティング欲求 → 安心する、落ち着く、相手を見下す
自尊心に飢えている → 嬉しい、恍惚、自分が強くなった感じがする
称賛が欲しい → 気持ち良い、快感
如何でしょうか。マウンティング欲求は消しようがありませんが、自尊心、称賛でしたら、動機の部分への対策も可能です。
自慢話をやめる4つのルール
続いて、自慢話をやめるためのルールをお伝えします。自慢話は、非常に危険です。よほど話力があってエンタメ性が強く、自慢話であっても人を楽しませられる例外的な人でない限り、まず嫌がられています。
立場の強い人は、逆に要注意です。役職や年齢、コミュニティ内での階層などで立場が強いと、周囲の人達は自慢話であっても、表面上は好意的に付き合ってくれます。決して、喜んでなどいません。自分は人望もある人気者だと自惚れている裏で、何を思われているか解りません。
たった4つのルールですから、ぜひ今日から意識してみてください。
ルール1:自慢したら、〇〇してあげる
例えば酒の席で、自慢話をつまみにさせられるのは気の毒です。自慢をして他人に迷惑をかけ、自分が良い思いをしたなら、その代償として支払いを持ちましょう。自慢したなら、おごるのです。
そんな風に、自慢した相手には、迷惑をかけたお詫びと聞いてくれたお礼として、何かをして埋め合わせるルールを作ってください。
ルール2:向上心を持って日々を過ごす
これは「自尊心に飢えている」に、対応しています。向上心を持って、上を目指している人は、現状や過去の自分に興味がありません。
例えば真剣にメジャーリーガーを目指している人が、日本のプロ野球のドラフトにかかった段階を自慢するでしょうか? リトルリーグ時代の活躍を、自慢するでしょうか? 上を目指している人にとって、現状の自分は、「まだ、目標に到達していない人」です。
現状に満足して立ち止まった人だけが、過去や現在の自分を誇ります。
ルール3:自慢しない自分はカッコイイ!
自慢話をする人って、ダサいと思いません? 客観的に見て。でもどんなに凄くても一切の自慢をしない人は、イケてますよね。カッコイイ! です。
自慢をしたくなったら、「でも、ここで自慢をしない自分はイケている! 自慢したら、ダサい人間だ」と思ってください。この方法は、試してみれば強力だと解ります。
ルール4:偽装自慢は通用しないと諦める
それでも自慢をしたい。そうだ、自慢じゃない風に偽装すれば良いんだ! なんて思ってはいけません。偽装された自慢は、まず相手にバレるものと考えてください。
・愚痴 → 実は自慢
・本題ではない周辺情報に自慢
・凄い人の話 → そんな凄い人と知り合いの自分って、凄いでしょ?
この辺りはもう、あるあるです。自慢されるのを嫌う人は、嫌いであるが故に、自慢の臭いに敏感です。口調、態度、雰囲気、情報の差し込み方、などに潜むわずかな自慢要素を見逃しません。自分の中にそれを誇る気持ちがあるなら、話の中に登場させてはいけません。
番外編:許される自慢もある
基本的に自慢話は嫌われますが、だからと言って、完全に禁止されるものでもありません。家族や友人で気心が知れた中なら、自慢話の一つも出ないのは、逆に不自然です。
良好な関係性があって、無邪気に爽やかに、スパッと短時間で終わる自慢話であれば、快く、受け入れてくれます。そうやってお互いに認め合って、褒め合えるなら、自慢話だって素晴らしいものになり得ます。
但し、相手のコンプレックスや心の傷に触れるものは、親しい関係性であっても控えてください。
まとめ
自慢は、蜜の味です。マウンティング欲求が満たされ、自尊心が充足され、称賛に酔えます。しかしその代償としてある、嫌われる、疎まれる、敬遠される、などを考えれば、割に合うとは言えません。
ルール1は、自慢のハードルを上げます。ルール2は、その意欲を薄めます。ルール3は、自慢する自分を恥じます。ルール4は、自慢への未練を断ち切ります。
自慢癖が抑えられると、周囲の反応と関係性も変わってきますよ。
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