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悪習慣、治らない「先延ばし癖」を克服する方法とは?

投稿日:2019年4月9日 更新日:

「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。やるべき事だと解っているのに、先延ばしにしてしまう。この不合理な悪習慣は、どこから来るのでしょうか? 先延ばし癖は、せっかくの人生を台無しにしてしまうほどの怖い存在です。

 今回はその正体と、克服する方法をお伝えします。よろしくお願いします。

 

先延ばし癖とは何か?

いつかやるべき事、やった方が良い事

 先延ばしにされる対象は、いつかやるべき事やった方が良い事、の2つに分けられます。当然ながら、今すぐやらなければいけない事は、先延ばしにされません。漏らしそうな限界で、トイレを先延ばしにはしないですよね?

 つまり先延ばしにされるものは、

・緊急性がない = 今すぐやらなくても良い
・必然性がない = やらなくても構わない

 の何れか、もしくは両方を兼ね備えています。

先延ばしには、公式がある

 やる気(利益+緊急性+必然性+前向きさ) < 苦痛・怖れ(失敗の見込み+面倒くさい) + 誘惑 → 先延ばし

 やる気に対して、やりたくない思いと他の誘惑が勝ると、人は先延ばしを選択します。このように細分化して関係性を明らかにすると、じゃあどうすれば良いのか? も自ずと浮かび上がります。

 一つ一つ、中身を整理しておきます。

・利益
 行って、得られる報酬。金銭やご褒美などの他、楽しい、充実感、など精神的なものも入ります。

・緊急性
 締め切りなど、どれ程に差し迫った状況であるかです。

・必然性
 絶対にやらなければいけない、出来ればやった方が良い、やってもやらなくても良い、といった必要性の程度です。

・前向きさ
 性格、精神状態です。前に進む意欲の程度です。

・失敗の見込み
 行動したにも関わらず、成果が出ない感覚的な確率です。

・面倒くさい
 その行動を、どれ程、面倒に感じるのかの程度です。

・誘惑
 テレビ、ネットサーフィン、ゲーム、遊び、など楽しいこと、負担の少ないことへの誘惑の程度です。

 つまり先延ばしをしない選択をするには、やる気の要素を増やして、それを妨げる要素を減らせば良いわけです。そのための全ての取り組みは、この中身のどれかへのアプローチです。

先延ばしを選択する3つの理由

失敗して努力が無駄になるかと思うと、気が進まない

 努力の中には、必ずしも報われないものもあります。部屋の片づけや筋トレであれば、やれば必ず結果が出ます。しかし就職に有利だからと、パソコン検定や秘書検定の資格を取るとなったらどうでしょうか。あくまでも有利になるだけで、資格を取ったからといって就職には直結しません。いくつか資格を取っておいたものの、結局は望む就職は出来なかったという話もよく聞きます。

 こうした結果の不確実さが、やる気を削いでしまいます。失敗のリスクがあるからと、諦めてはいません。だからと言ってやる気も出ないので、とりあえず決断はしたものの行動を先延ばしにしがちです。決断し切れていないという見方も、正しいです。

面倒くさいという壁が高い

 何をどれだけ面倒くさがるかは、個人で違います。例えば僕は食器洗いを苦にしませんが、洗濯物をたたむのは面倒くさいと感じます。

 面倒くさいと強く感じるほど、行動への壁は高くなります。

誘惑に負けてしまう

 他に楽しいこと、負担が少ないこと、などがあると、人はそちらに誘惑されます。

 インターネットに繋がったパソコンで作業をしていると、すぐにネットサーフィンやSNSに逃避してしまう。勉強中、ちょっと息抜きのつもりでテレビを点けて、そのまま何となく見続けてしまう。誰しも、このような経験があると思います。

 作業なり勉強なりをする気はあるので、大掛かりに楽しいことはしません。中途半端にどうでも良いようなことで時間を浪費して、後で大きな虚しさと後悔に陥るのが典型的なパターンです。

前向きな目標では、人のモチベーションは上がらない

 逆に、人がもの凄くやる気を出すものを考えてみましょう。キーワードは、緊急性と必然性に加えて、高揚です。

 緊急性は、すぐに行動しないと間に合わないという状況の全てです。締め切りが迫る、試験日が近づく、などでモチベーションは上がります。災害で、すぐに逃げなければ命が危ないという状況もそうですね。

 必然性は、どれほどその行動が必要かという程度です。生存に直結するものは、まず最優先されます。喉が渇いて仕方ない時に、水を飲むのを面倒くさがる人はいません。火事で火の手が迫っている時に、逃げるのを後回しにするなんて有り得ないですよね。これがより多くの給料を貰う、将来を有利にするために高い学歴をつける、家事をきちんとこなす、などになったら、かなり必然性が下がってしまうわけです。だから解っているのに、しない人が大勢、出てくるのです。

 高揚は、スポーツチームやアイドルなどの熱狂的なファンを想像してください。趣味でもタレントでも、何かに熱狂的になっている人は、少々の障害は難なく乗り越えてきます。

 こうして見ると、生き死にに直結せず、楽しくもない行動に対して、モチベーションが上がらないのも納得できると思います。

 

 

 

 

先延ばし癖を克服するには?

 緊急性も必然性もなく、楽しくもない行動にモチベーションが上がらないのは当然です。先延ばしにせずに、やるべき事をやり続けるには、ちょっとしたコツが必要です。

先延ばし → 結局やらない のリスクを知る

 先延ばしは、「やらない」という決定ではありません。後でやるつもりなので、精神的なハードルが低い。ほとんどの人が、気軽に先延ばしを選んでしまいます。緊急性や必然性が増すなどして、後でちゃんとやるものも多いでしょう。

 しかし先延ばしにした中には、多分に「やらないで終わる」ものも含まれると承知してください。

 健康のためにウォーキングを始めようと、思い立ったとします。必然性は高いですが、緊急性はありません。その内で良いやと先延ばしにし続けている内に、完治が難しい成人病になってしまった。

 高校一年生になり、大学進学を考えた。早い段階で準備を進めた方が良いのは解っているが、遊びたい方が優先でズルズルと先延ばしにした。二年の後半にそろそろヤバイと焦ってはみたが、今から良い大学を目指すのは大変なので諦めてしまった。

 こんな事例は、世界に山ほどあるでしょう。

「先延ばしは、諦めるのと同じ」

 これを標語のようにして、覚えておいてください。

失敗して努力が無駄になるかと思うと、気が進まない への対策

 松岡修造さん並の情熱があるなら、失敗のリスクなど跳ね飛ばせるでしょう。しかし普通の人たちには、あの燃えたぎる心は真似できません。失敗するかもしれない不安と心配は、絶えず心を折りにきます。

 これを気合で乗り切ろうとしても、まず上手くはいきません。本当に心の底から成し遂げたい目標であれば、そもそも気合を入れる必要もありません。一時は気合が入っていても、結局は元の熱量に落ち着きます。

 お勧めの解決法は、「失敗をなくす」です。

 例えばビジネスのために、本を出版したいと思ったとします。企画や原稿を出版社に持ち込んで、採用されれば成功、見送られたら失敗です。これだと白か黒かという話になります。失敗したら、何も得られません。

 しかし発想を変えたら、完全な失敗はなくせます。本を出版するという最終目標は、同じです。その前段階として、ブログを書くのはどうでしょうか。出版ほどの権威性はありませんが、ブログでも見込み客や既存客に向けて情報を発信できます。新規集客に役立ったり、業界のご意見番のようなポジションを狙えたりと、ビジネスにとって有益な行動になります。記事が溜まったら、kindleで電子書籍化もできます。ブログや電子書籍に書いたからと、企画が持ち込めなくなるわけでもありません。

 出版できれば最高ですが、これならダメでもブログ、電子書籍が資産として残ります。努力が完全な失敗となり、まったくの無意味になるリスクがありません。

 どうしてもこれ! という唯一の目標があるのでなければ、失敗しても努力分は報われるように設計したら良いのです。成功したら凄い結果が出るなら、夢もあって楽しいですしね。

面倒くさいという壁が高い への対策

 これはもう、完全に僕のことです。学生時代の定期テストで、最初は余裕をもって1週間前からの勉強を計画します。まあ5日前でも大丈夫だろう、3日前でも何とか……、前日だけでも頑張れば……となり、最終的には当日の朝に早起きしてやっつけ勉強。こんなのはザラでした。今でも、基本的にはこういう気質です。

 ただその一方で、大学の卒論を前々から準備して、楽々に仕上げてしまった経験もあります。この時は、面倒くさい苦痛はあまり感じずに済みました。

 ポイントは、2点です。

・楽ができるように工夫する
・作業を細かく分ける

 僕は卒論のテーマを、「情報公開制度」に決めました。何故、これにしたかというと、日本で初めて導入されようというタイミングであったため、本が数冊しか出ていないんです。僕は学校の図書館でアルバイトをしていて、一つのテーマで山のように本を借りていく先輩方を多く見てきました。あれは大変だなという印象が、強くあったのです。だから自分が書く卒論では、参考文献が最初から少ないテーマを選んだという訳です。

 論文を書く作業は、A4一枚分に目標を設定しました。目標設定が楽ですから、一回一回の気持ちも楽です。小さな目標を達成し続けている内に、全てを書き終えられました。

 このように楽ができるように工夫して、作業を細かく分けたのです。楽になれば、面倒くささが減ります。作業を細かく分ければ、今やるものだけに焦点が当たり、莫大な作業量を前に圧倒されずに済みます。

 ですから同じことをするでも、まずは「楽にできる方法はないか」を考えてください。実は便利なツールがあったり、意外に安く外注できたり、何かある場合も多いです。そして自分が行う作業は、全体の段取りを決めたなら、今やる一つだけを見るようにします。人は目標が近くにあれば、ただ達成が近いというだけでモチベーションを保てます。終わったら次の小さな目標、これを繰り返していけば、より小さい精神的負担で全てをこなせます。

誘惑に負けてしまう への対策

 まったく誘惑に負けるな! とは言いません。ただ同じ楽しいなら、もっと楽しいことに時間を使えたら良いと思いませんか?

 やるべき事を全て終わらせると、身も心も解き放たれた自由が手に入ります。その時間ではもう憂いなく、思いっきり好きにやれます。すぐ作業に戻るつもりでダラダラとネットサーフィンやSNSで費やしてしまった合計2時間、この時間が完全なフリータイムになれば、ちょっとした映画の一本くらいは観れちゃいますよね。カフェでお茶、近所でちょっと一杯、など、もっと楽しいミニイベントを入れられます。

 つまらない誘惑には、もっと楽しい素晴らしいフリータイムの誘惑で対抗します。一度、これは身をもって体験してください。

習慣にしてしまう

 頑張って一か月間、続けたものは、習慣になると言われています。それまで面倒で苦痛だった行動も、習慣になればやって当たり前、面倒くささが各段に減ります。

 例えばこのブログも、始めて半月以上になりますが、精神的な負担はかなり軽減してきたのを感じています。記事の下調べや作成に入る際、強い決心を必要としなくなってきました。当たり前のように、スッとそこに入っていけます。

 短時間なら気合は使えますから、とにかく1か月間は持たせるのです。

 

 

 

まとめ

 先延ばし癖は、人生で莫大な可能性を食いつぶしてしまいます。ここを改善するだけで、どれほどのアドバンテージになるか計り知れません。

 僕も先延ばし癖の天才くらいの自覚があります。一緒に、これを克服してより良い未来に行きましょう!

 

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