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他人からどう思われているか? を甘く見積もると、人間関係は壊れる。

投稿日:2019年10月25日 更新日:

「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。他人に、甘ったれた人がいます。元からの性格、メンタリティの部分も大きいですが、心理の大元には甘い見積もりがあります。他人からどう思われているか? を誤ると、近寄りたくない嫌な人になります。

 今回はその心理を詳しく解説すると共に、甘ったれ根性の変え方をお伝えします。

 

他人からどう思われているか? は必ずズレる

自分と他人とでは、感性と価値観が違う

 この問題を考える時に、当然の前提があります。自分と他人とでは、感性と価値観が違います。つまり自分が「正しい」、「許容範囲だ」、と思っていても、他人からすれば「間違って」いて、「許容範囲を逸脱している」かもしれません。

 ほとんどの人にとって常識的な話ですが、現実の一つ一つの事柄に落とし込むとなると、意外に難しいものです。

 自分にとってあまりに当たり前のものは、他人にとってもそうだろうと思い込んでしまいます。大なり小なり、誰もがこのギャップを抱えています。 

自分から見た自分と、他人から見た自分とは必ずズレる

 心理学で有名な、4つの窓という概念があります。自分も他人も知っている自分、自分だけが知っている自分、他人だけが知っている自分、自分も他人も知らない自分、に分けて、自分という存在を4つの角度から見る考え方です。

 今回のテーマで当て嵌まるのは、「他人だけが知っている自分」です。これは「見えない窓」と呼ばれる領域です。家の外からは見えるけれど、内側からは死角になっているなどで見えない窓をイメージしているのでしょうか。

 例えば僕の場合、高校生の頃、自分は無個性の人間だと認識していました。ところが大学に入ると、周囲は僕を変わり者として認識しました。自己評価と他人からの評価が、180度、違っていたのです。時間が経過して、僕も自身の認識を修正しましたが、その修正がされる前までは「見えない窓」だったわけです。

 見えない窓は、それが事実であることを想定していますが、自分と他人との見方の違いの中には、誤解されたものもあります。事実であるか、誤解であるか、の違いも含めて、自分と他人の主観には、必ずズレが生じます。

自分も遊びたかった、Y君

 いくつか、具体例を挙げていきます。このテーマで考えた時、僕は真っ先にY君を思い出しました。

 Y君は、弟の元友達です。弟は中学生の頃、頻繁にイベントに参加して、そこでの人間関係を深めていきました。するとやがて、自分達もイベントを開催しようという話になり、そのメンバーにY君も入っていたのです。

 しかしY君は、イベントを作る側よりも、参加する側で遊んでいたいタイプでした。Y君はスタッフであるにも関わらず、仕事をせずに遊んでばかり。何度、注意されても変わらず、ついには仲間から大きな不興を買う事態に。

 そこでY君は、白状しました。自分は愛されキャラなので、許されると考えていたのです。確かにY君は愛想も悪くなく、親しみやすい良い人という見られ方をしていました。そこを過信して、「Y君だから、仕方ないか~」を狙って、失敗したという訳です。

 以降、Y君は他の件でもトラブルが続いて、やがてはメンバーから抜けて絶縁になります。

「可哀想な私ポジション」にも限界がある

 ある知人の話です。家庭にも事情があり、仕事はハードで、金銭的にも困窮。誰が見ても、大変な状況であるのは明らかでした。ですから親戚、知人は気を使って優しく親切に接します。彼女の、自分はどれほど大変で辛いのか、という愚痴も聞いていました。

 ところがある時点から、バランスが狂い始めます。貰っても、返さない。してもらっても、自分はしてあげない。という部分が目立ち始め、次第に周囲が彼女を煙たがるようになったのです。

 そこには、明らかに計算のズレがあります。自分はこれくらい可哀想に思われているので、これくらいは許されるだろうと想定したラインが、通用しなかったのです。あるいは、許されるだろうではなく、自分は助けられるべきだと考えているのかもしれません。可哀想な自分は一方的に助けられるべきで、それが正しい。助けないのは間違っている。という訳です。

 可哀想ポジションを取ったからと言って、際限なく一方的な得が承認されるものではありません。

女の子と女性の違い

 若い女性は、若い女性というだけで優遇されます。外見偏差値やキャラ次第のところもありますが、若い女性という項目が大きいには違いありません。

 多少のミス、多少の非常識、多少の失礼などは、若い女性という事実で許されます。場合によってはむしろ、カワイイと加点材料にすらなります。当事者は経験によって、そのパターンを学習します。人によっては、立ち振る舞いを工夫して、その武器を磨き上げます。いわゆる、ぶりっ子がその典型です。

 しかし年齢を重ねると、ある時点から通用しなくなります。カワイイという見方はなくなり、無能、非常識、失礼という露骨なマイナス評価になります。

 以前の自分の見られ方を引きずっていると、見るも無残なイタイ人になります。

 

 

 

 

想定のズレは、厳しめな見積もりでカバーする

 他人からどう思われているのか? の想定は、必ずズレてしまうものだと解りました。それではズレに対して、人はどのように対処すれば良いのでしょうか?

指摘されないのは、事を荒げたくないだけ

 いくつか具体例を挙げてきましたが、大枠では勘違い人間です。よほど自意識過剰な人はまた別ですが、常識的で普通の部類の人であっても、こうしたズレでの失敗を起こします。その過程には、ご都合主義的な解釈の積み重ねがあります。

 可哀想な自分ポジションを取る人で、考えてみましょう。仮に「いい加減に愚痴がウザい。同情してもらおうという魂胆がみえみえ」と思ったとしても、なかなか口には出しません。表面上は、変わらずに同情する姿勢を見せるでしょう。

 年齢を重ねた女性がイタイ人になっても、「その年齢でイタイですよ」とは、やはりなかなか指摘されません。

 指摘されない → 通用している とご都合主義で解釈して、認識のズレに気付けません。指摘されないのは、相手が大人になって、事を荒げない選択をしているだけです。

見積もりは厳しく、が基本

 勿論、他人の主観への想定が当たっていることもあります。これくらいは許容範囲だろう、これは相手にとっても正しいだろう、というラインが一致するなら、円滑なコミュニケーションと人間関係を形成できるでしょう。

 しかしその想定が甘くなってしまった時の心象悪化は、実に恐ろしいと知ってください。自分勝手、ワガママ、図々しい、傲慢、尊大、と、関係してはいけない人になります。

 これくらいは許してくれるだろう、これは自分に正当性があるだろう、という想定から、意図的に厳しめにラインをずらしてください。すると今度は、明らかに評価の傾向が変わってきます。謙虚、腰が低い、気を使える、優しい、と仲良くしたい相手になります。

 結果として、その見積もりがズレていても構いません。いえ、ズレてしまうのが前提です。甘くズレたなら、関わり合いたくない嫌な人間に思われ、関係が壊れます。しかし厳しくズレる分には、危険性はありません。むしろ好印象、良い関係へと良いことづくめです。

 自分が正しいと思い込んでいる人は、なかなか抜け出せません。なぜなら善悪には排他性があり、善が折れるのは間違っているからです。もしもそう感じて抵抗感があるようなら、その思いこそが甘ったれ根性だと知りましょう。他人には他人の正しさがあり、他の正しさなんて知ったことではないのです。他人をコントロールできない以上は、自分が変わる以外の選択肢はありません。これは正しい間違っているではなく、生存戦略の話です。

 

 

 

まとめ

 許容範囲、正しさ、において、誰もが自分なりの基準を持っています。しかし他人は同じ基準を持っていないし、自分を絶対的に贔屓もしません。他人の自分への許容範囲、正しさを甘く査定すると、人間関係は壊れます。

 見積もりを厳しくする方が無難ですし、自分への評価も高くなる上に、人間関係も良好になります。

 

 

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