「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。ソシャゲに大金を注ぎ込み、人生さえ狂わせてしまう人がいます。最近では出始めの頃のような目新しさはなくなり、冷静に賢くプレイするユーザー、ソシャゲから離れていくユーザーも増え、沈静化している印象はあります。
しかしスマホがあり、無料でいつでもダウンロードができる環境が続く以上、ソシャゲへの課金地獄は常に隣り合わせです。今、節度をもってソシャゲを楽しんでいる人も、いつその沼にはまるか知れません。
今回の記事は、ソシャゲの課金システムを検証しました。課金地獄に堕ちない、そこから抜け出す心構えと方法をお伝えします。
タップ、クリックできる【目次】
こうして課金地獄に誘われる
数十万円、数百万円にまで及ぶソシャゲ課金の沼
ソシャゲとは、SNSをプラットフォームにしたオンラインゲームを指す言葉です。しかし現在では意味が拡大され、オンラインゲーム全般に用いられています。
僕は1973年生まれ、ファミコン世代です。ファミコン、ディスクシステム、スーパーファミコン、PCエンジン、プレイステーション、セガサターン、ドリームキャスト、プレイステーション2と渡り歩き、結婚して家庭用ゲーム機から離れました。
ゲームは完全に日常の一部で、小学生から20代後半まで、常に何らかのゲームをプレイし続けてきました。
スマホが普及して、パズドラの大流行には衝撃を受けました。僕の感覚では、ゲームは数千円~1万円くらいで買うのが当たり前。しかしパズドラは無料でダウンロードできて、有利にプレイしたい人だけが課金するシステム。それでガンホーは大儲け、株価は急上昇と来たのですから、カルチャーショックです。
次から次へと新たなソシャゲが投入され、多種多様なラインナップが揃う現状は圧巻です。それら殆どを無料で遊べるのも衝撃なら、どんなに高くても1万円程度で済むゲームに、数万円を課金する人がザラだというのも衝撃です。数十万円、数百万円にまで及ぶ重課金者に至っては、もう感覚的な理解の範疇を超えます。
実際、ソシャゲの重課金で多額の借金を作る人、家庭を壊す人、までもが珍しい存在ではなくなり、完全に社会問題化しています。
課金させる心理誘導
スマホを持つようになって、僕もいくつかソシャゲを試しました。比較的、遊んだのは、ディズニーツムツム、キングダム―セブンフラッグス、ガーデンスケイプ、アナザーエデン、<物語シリーズ>ぷくぷく、アークナイツ、辺りです。
これだけやれば、課金させる心理誘導の手口にも詳しくなります。ただ僕自身に、重課金の経験はありません。全てを足しても、2000円に満たないくらいです。
ただ、注ぎ込む人は、生活に困窮するレベルで注ぎ込むので、その心理誘導はかなり巧妙です。
スタミナが足りない
家庭用ゲーム機であれば、延々と遊び続けられます。しかし多くのソシャゲでは、ゲーム回数が制限されており、スタミナを消費する形でプレイをします。
通常、スタミナは時間の経過で回復します。無料で手に入るアイテムで回復できる場合もあります。それでは遊び足りない。もっと遊びたいという人は、課金してスタミナを購入できます。
プレイ時間が限られている人は、プレイ → 放置で回復 → プレイ → 放置で回復という効率的な流れを作れません。早く先に進むために、期間内にイベントをクリアするために、スタミナの購入を迫られます。
レアキャラ、レアアイテムが欲しい!
ゲーム上で使用するキャラクター、アイテムなどは、ガチャと呼ばれる福引のようなもので入手できます。
レアキャラ、レアアイテムとなると、出現率が1%未満~1%と入手が難しく、無料で引けるガチャだけでは入手困難です。
プレイを有利に進めるために、好きなキャラを手に入れるために、コレクションをコンプリートさせるために、大金を注ぎ込む人たちが続出しています。
ここが運営側にとっても、最大のドル箱です。ですからここに、あらゆる工夫が施されます。
・期間限定で、過ぎると入手できない
・ピックアップで、特定のキャラ
・アイテムの確率を上げるキャンペーン
・新キャラを強力にして、旧キャラを雑魚化する
・人気キャラのバージョン違いを出す
といった手段を用いて、強烈に課金を誘ってきます。
ある程度は無料で進めるけれど、課金しないとキツクなる
これは無料で十分に遊べますよ~、というフリをして、実は課金ありきのゲームだったパターンです。途中までは、無料で順調に進めていけます。
しかしあるポイントで、突然、プレイに詰まります。敵が強すぎるなどで、先に進めなくなるのです。ここが、運営が課金を仕掛けているポイントです。
このゲームは面白い! とはまらせてから、「もっとやりたかったら、課金するしかないけど、どうする?」と迫ってきます。
ランキング上位になりたい!
多くのソシャゲでは、プレイヤー同士で競い合うランキングがあります。通常プレイのランキングもあれば、イベント限定でのランキングもあります。ランキング上位になると、キャラ、ゲーム内でのマネー、アイテムなどの報酬が手に入ります。
人気ゲームのランキングともなれば、上位ランカーは重課金者で占められています。そこに入り込むには、自分も重課金に入るしかありません。
また重課金者同士が争うため、発熱すれば、課金に次ぐ課金のゴールドラッシュを期待できます。
他人から称賛されたい、重要なポジションでいたい
パーティープレイ、協力プレイで遊ぶタイプのものは、重課金者であるほど貴重な存在です。
当然、それだけ強力なキャラやアイテムを所持しており、頼れる存在になります。またレベルアップまでも課金で行えるなら、プレイ時間は短くても、お金の力で重要プレイヤーの地位が手に入ります。
こうした状態に、自己重要感を満たされる人が多くいます。特に現実世界で凡庸、もしくはそれ未満の自己評価で劣等感を抱えている人にとって、このプランは魅力的です。
そのため、引き籠りニートが親の金を使って、ソシャゲの世界ではヒーローだという話をよく聞きます。
課金地獄に堕ちない、抜け出す心構えと方法
それでは、巧妙に課金させようとする運営側に対して、課金したくない、するとしても少額で済ませたい人は、どうすれば良いのでしょうか? その心構え、方法を検証します。
レビューで確認する
無課金でも遊べるのか、課金前提なのかは、レビューですぐに確認できます。
リリース当初は無課金でも十分に遊べたものが、運営側が課金重視に舵取りを切り変えた。途中から難易度が上がり、無課金では先に進めない。など、かなり詳細に生のプレイヤーの声を聞けます。
課金ゲー = くそゲー と知る
ゲームというものは、勝ち負けが分からない、自分で育てていく楽しさ、といった要素に面白さがあります。ガチャを引くにしても、出るか出ないか分からない部分に、ワクワク感があります。
課金次第でゲームの進行が決まるなら、ゲーム性は乏しくなります。どんなレアキャラであっても、無限に課金し続けたなら、いつかは引き当てます。出たら嬉しいガチャは、出ないことにも等しく価値があります。どんなに課金して強力なプレイヤーになったとしても、努力や創意工夫の過程がなければ、達成感はありません。
最初から重課金を前提にしたゲームは、くそゲーと認定して、近寄らないのが吉です。
無課金でどこまで遊べるか? の縛りプレー
バランスの良い優れたソシャゲは、無課金ユーザーでも楽しめます。その分、進行に時間がかかったり、欲しいキャラやアイテムを逃したりはしますが、それによってゲーム自体は崩壊しません。
パーティープレイ、協力プレイが前提のゲームでも、無課金・少額課金のグループが存在して、上手く棲み分けされているものもあります。
無課金、少額課金の範囲で遊ぶと決めたなら、それはそれで十分に楽しめます。実はその楽しさは、重課金とさほど変わりません。昔の人は、あんな単純なインベーダーゲームに100円玉を積み上げて、熱中して重課金していたのですから。
重課金が前提のものは、最初から近寄りません。無課金、微課金で大いに楽しめるものの中から、試すようにしましょう。
現実社会で自己重要感を満たす
ソシャゲの中で満たされる自己重要感は、人生全体からすれば小さいものです。いつかはサービスも終了し、ログインできない日も来ます。
どんな小さな事でも良いので、現実社会で何かを行動しましょう。「小説家になろう」で作品を発表したら、ファンになってくれる人が出るかもしれない。Twitterで世間に物申せば、拡散して社会を動かせるかもしれない。撮影した写真をフリー素材サイトに掲載すれば、誰かが使ってくれて役に立つかもしれない。
考えれば、探せば、活躍できる場は少なくありません。
遊びの延長で満たされる自己重要感であるなら、それを含めての楽しさです。けれどもそれを得る機会に、生活に困窮するほどの重課金を支払っているのだとすれば、今が見直す機会です。
つまらなくなった、運営側の隙を見逃さない
もしも既に、それなりの金額を注ぎ込んでおり、重課金の連鎖から抜け出したいと願っているなら、運営側の隙を見逃してはいけません。
ソシャゲを成長させ、利益を出し続けるには、新規と古参のバランスが重要になります。長く楽しみ続けられ、いつ始めても楽しい状態を維持するのは、とても大変なことです。しかも、課金でお金を落とし続けてもらう縛りありきです。
利益が落ちて窮地に追い込まれた運営は、いつか必ず隙を見せます。レアキャラとノーマルキャラのバランスが取れていたものが、ガチャの魅力を引き上げるために強力なキャラを出し、ゲームバランスを崩してしまう。限界突破やレベルの上限を解放したものの、異様に難易度が高い。といった、ゲンナリとさせる時が来ます。
もはや運営側は、ユーザーに楽しんでもらうよりも、刈り取りに来たと判断できます。以降はユーザー離れも進み、放っておいても衰退し、楽しさも失われていきます。その隙を逃さず、つまらなくなったら、キッパリと離れましょう。
課金額を、もしも他に使うなら……と考える
月々5万円を、課金しているとします。もしもこの課金を止めて、他の何かに充てるとしたなら、何に使いますか? 一月に使い切らなくても良いです。貯金して、一気に大きな買い物も選択肢に入ります。
僕だったら、それを一年間ためて、家族旅行に充てます。どう考えても、5万円を使ってソシャゲ漬けの一年間よりも、年に一度の家族旅行に大きな価値があります。
僕も楽しいし、家族も楽しんでくれる。旅行の予定があるだけで、ああしよう、こうしよう、と家族でワイワイとコミュニケーションを取れる。旅行にも連れて行ってくれない! という悪評が立たずに済むなど、良いこと尽くめです。
月に一回、二人で映画の後に豪華なディナーを楽しめる。好きなアーティストのライブに行って、グッズも買える。ジムに通える。買う洋服のグレードを上げられる。高めの習い事ができる。
など、色々と選択肢を考えてみてください。その中でソシャゲ課金よりも価値の高いものがあったなら、すっぱりと卒業するか、無課金・微課金プレイヤーになりましょう。
ソシャゲ課金は、射幸心を煽られたり、中毒化していたり、惰性になっていたり、と、よくよく考えてみれば非合理にお金を使わされているケースが多いものです。改めて冷静に考えてみれば、バカバカしいと客観視できます。
勿論、その上で「ソシャゲを重課金で遊ぶのが楽しい! これ以上のお金の使い道などない!」という結論に至るのであれば、人生が破綻しない程度に、そのまま楽しい時を過ごせば良いです。
まとめ
ソシャゲの運営側は、洗練された心理誘導を利用して、あの手この手で課金に誘います。課金地獄に堕ちた人も、最初から数十万円、数百万円を注ぎ込むつもりでプレイを始めたわけではありません。
課金地獄に堕ちないためには、冷静になって心理誘導をかわす事です。なぜ重課金するのか? 有限であるそのお金の使い道として、本当にソシャゲ課金が最善なのか? を距離を置いて、考えるようにしてください。
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