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社会問題

宗教は、なぜ危険なのか? 宗教は価値観と感情の増幅装置です。

投稿日:2019年6月16日 更新日:

「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。世界の戦争、紛争、テロ事件の背景には、まず何らかの宗教があります。最近ではイスラム教の印象が強いでしょうが、歴史的に最大の悲劇をもたらしたのは、むしろキリスト教の方です。仏教とて、決して平和だけの道を歩いてきたわけではありません。

 人を正しく導くはずの宗教が、何故、暴力装置に成り果てるのか…… 疑問に感じませんか?

 

宗教とは、感情と価値観の増幅装置である

宗教の根底には、人の普遍性がある

 宗教を広範囲で捉えると、目に見えない世界を扱う何かといった漠然としたものになります。ですから、ここで扱う宗教は、「神など、高次元の存在が定めた規律に従うもの」と位置付けます。

 その意味で宗教の本質とは、人が持つ感情・価値観の増幅装置です。価値観とは、大切・重要と感じるものの価値を体系づけたものです。大元には、感情が整理されたものです。

 キリスト教、ユダヤ教、イスラム教は根っこが同じなので、中身に似た部分が多くあっても不思議ではありません。これが仏教となれば、起源が異なります。それにも関わらず、善悪の基準で多くの共通点があります。

 生まれた時間、地域、歴史は違っても、そこは同じくホモサピエンスです。同じ種族なのですから、精神の根底にあるものは普遍性をもって共有されています。猫や犬が、地域によってまったく別の生き物にならないのと同じです。

神の御心は、人の都合によって作られる

 人の感情に優劣はありません。社会を形成するには、価値観の共有が必須です。そこに明確な優劣をつけるために、宗教という道具が必要になったのです。神の御心は、人の都合によって作られています。

 宗教の本質とは増幅装置ですから、良い感情と価値観が増幅されれば平和をもたらし、排他性や攻撃性が増幅されれば災いをもたらします。攻撃性が増幅されてしまった時、それは暴力装置に成り下がります。

 排他的で暴力的な価値観が共有されれば、それは神の意志として動きだします。宗教の危険性は、ここにあります。

旧約聖書に残された、暴力の肯定

 旧約聖書とは、新約聖書と対比されて使われる名称です。新約聖書の新約は、イエスによって結ばれた新しい契約を意味します。イエスを救世主として認めていないユダヤ教にとって、新約は存在しません。よって旧約聖書と同じ内容のものを、ユダヤ教では単に聖書と呼びます。

 興味深いことに、旧約と新約とでは、神様のキャラがまったく違います。旧約の神様は粗野で、好戦的です。争いのない平和な世の中にはあまり関心がなく、異教徒を滅ぼす正義を実現する方に熱心です。自らが総司令官となり、戦いを命じてもいます。

 男だけでなく、女子供に至るまで皆殺しにせよと命令を下し、その段取りまで事細かく指示を送るあたりは、下劣な盗賊団の首領といったところでしょう。

 旧約聖書も聖典として仰ぐキリスト教信者の中には、このあまりに下劣な残虐性に苦悩する者も珍しくありません。彼らは信仰の範囲で何とか解釈を試みていますが、どれもこれもスッキリとはいきません。

 結論は、至ってシンプルです。人間の都合で神の存在を悪用した、歴史が記されているのです。戦争、侵略、虐殺という悪行を、神の名の元に正当化しただけの話です。

 キリスト教が真に理性を目指すのであれば、旧約聖書を丸ごと聖典として受け入れるのではなく、愚かな人間が神を悪用した記録として研究対象にすべきでしょう。

 

 

 

 

神を絶対とする道具は、人の手には余る

 理性と合理性という観点から、平和な生存という目的において、人は未熟です。おそらくこれは、文明によって克服しきれるものではなく、生物としての進化が必要です。

 人の上に神を置いてそれを絶対とする道具は、まだ人の手には余ります。現実に世界は、宗教を人の手に戻そうとする流れが起きています。現在あるキリスト教の多数派に、以前のような排他性も攻撃性もなく、穏健になってきています。

 人間が自身の理性と良心をもって、形を作り変えようとしています。異教徒の迫害が正義(神の意志)だった時代とは、明らかに違ってきています。気付かれないよう、静かに神の絶対性は骨抜きにされています。

 人が全体として穏健になってくれば、神様も合わせて穏健になります。

日本社会が、宗教に依存しない道を示す

 一つの可能性として、宗教に依存しない道徳・倫理の拡大も有り得るのではないかとも考えています。

 日本は、世界で稀に見る無宗教層の多い国です。その個人が、倫理・道徳的に正しい姿を見せることで、その可能性を世界に示せるのではないでしょうか。

 日本社会の大きな規範は、全体として何となく共有されている良識と常識です。島国であり、単一民族で形成されている日本と、世界の前提は違います。けれども話し合いの場を設け、個人間でも組織間でも国家間でも、価値観と価値観が出合って衝突して融合した先に、やはり可能性を感じています。

 

 

 

まとめ

 宗教は増幅装置で、正しいものはより正しく、悪いものはより悪くなります。

 真に大切なのは、人として備わっている普遍性の部分です。正しいものを、自分の意志で選択できるなら、諸刃の剣である宗教に頼る必要もなくなります。

 時間をかけて、じっくりと人の理性と良心が社会を支配していく未来を願いします。

 

 

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