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自分らしさ

人生に、“ただ生きる”以外の意味はあるのか? 人生の意味を見つけるには。

投稿日:2019年12月13日 更新日:

「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。哲学的な素養のある人なら、人生の意味について、考えてみた経験があるでしょう。人生の意味に絶対的な何かを求めると、迷子になりがちです。誰も、それを証明してくれないからです。

 しかし人間の性質から考えてみると、あっさりと答えは見つかるものです。

 

生存そのものが、最大の意味

感情にある、2種類の役割

 人には様々な感情があり、負の感情は生存確率を上げるために。正の感情はそれに加えて、人生に生きている以外の意味を与えてくれます。

 負の感情とは、怒り、怖れ、悲しみ、嘆き、落ち込み、などです。これら全ては、苦痛をトリガーにします。危険に立ち向かい、回避し、苦痛に蝕まれた精神を回復させるのが役割です。

 嬉しい、楽しい、幸せ、などの正の感情にも、同様の機能があります。空腹時の食事、渇いて飲む水、冷え切った体で入るお風呂などに、幸せを感じない人はいません。生存に向かうものに、心は素直にポジティブに反応します。

 加えて正の感情には、生存とはかけ離れたトリガーもあります。趣味、映画やテレビ、ゲーム、晩酌、ショッピング、ペット、旅行、などに生存を助ける直接的な意義はありません。しかし好きなものには、嬉しい、楽しい、幸せ、と反応をします。誰かの役に立った、社会貢献をしたという善にも、清々しさや満足感、自己重要感といった正の感情が生み出されます。

 これらの生存とは関係のない正の感情こそに、人生の、ただ生きる以外の意味があります。

全ての意味は、感情に収束する

 人はつい、人生の意味という概念に高尚さを求めてしまいます。感情という卑俗なものから離れた次元の高いところに、意味があると捉えがちです。ですから神などの高次元の存在を設定した宗教では、意味を定めるのは高次元の存在であって、卑しい人の領分ではありません。

 そのような高次元の存在があるか否かは別にして、結局はそれでさえも、感情によって意味が見出されています。また、ややこしい話にはなりますが、その宗教を肯定して受け入れる人の感情がなければ、そもそもどのような宗教も意味を成しません。

 意味の「意」とは、「心に思う」ことで、そこに性質や状態を示す「味」が付きます。意味とはつまり、どのように思うか、そのものです。この場合には、価値があるという評価も付随します。「価値があると思う」となれば、意味が生まれているのです。全ての意味は、仮に重厚な高尚さの衣をまとっていたとしても、例外なく感情に行き付くのです。

生きるだけで、意味がある

 人生にある第一の目的は、生存です。生きていて当たり前なら、生はただそこにある状態です。空気をありがたいと思わないように、自分が生きている事実に価値を感じません。しかし病気や災害などで命が脅かされたなら、話は大きく異なります。

 助かった、生き延びられたことに安堵し、今、生きている事実に嬉しさがこみ上げてくるでしょう。人にとって、まず生きている事実に、最大の価値があります。ですから生存を助長するものには、嬉しい、幸せ、などの正の感情が生み出されます。

 

 

 

 

人生の意味を、最適化する

ただ生きる、以外に意味はあるのか?

 しかし「人生の意味は、ただ生きるだけである」と言われても、多くの人には釈然としないものが残ります。これはこれで究極にシンプルな生き方、人生哲学として成立もするでしょうが、人の現実の姿を反映しきってはいません。

 冒頭でお伝えした通り、正の感情は、生存に関係がない、関係の薄いものもトリガーにします。これを言うと、負の感情も同様では? という疑問を生じさせる人もいるかもしれませんが、負の感情の大元には、感覚的な命の危険があります。これについては、別の記事でも、テーマに応じて触れています。嫉妬を扱った記事を、ぜひご参照ください。

 正の感情には、そのトリガーが何であれ、意味があります。なぜなら、全ての意味は感情に行き付くので、最終的には正の感情の存在だけが、意味であることを担保するからです。

 ここから高尚さの呪縛から解放されれば、享楽主義が意味のある生き方になります。高尚さを条件として留めるなら、平和、幸福、社会貢献、自己実現といった項目でのみ、人生の意味を承認します。

 どちらの立場も、それぞれが成立する理屈です。どちらが正しく、間違っているという話ではなく、好みの問題です。ちなみに僕の好みは、お堅い方です。

人生に意味を作る

 人生に意味を求める心理の背景には、そこに高尚な何かを期待する事情があります。人が高尚と見なすのは、善と美の2つの方向性しかありません。正しい事をする、美学に生きる、あるいはその両方を兼ねた活動をすれば、自ずと「意味がある」と思えるでしょう。

 他者を害しないのであれば、享楽主義でも問題はありません。けれども楽しいだけでは、自分の人生に価値があると思い難い人がほとんどです。享楽主義に人生の意味を見い出して、そのまま一点の曇りもなくやっていけるものでもありません。

 善と美を備えると、人はそれだけで価値を持ちます。これは人としての、普遍的な感性です。自分の人生には価値がある、自分という存在には価値がある、と自然に思えるようになり、自己重要感が増します。

 振り切った享楽主義者は、ここに飢えます。他者の迷惑や犠牲も厭わない姿勢であれば、加えて罪悪感に精神を蝕まれます。このような人達は、生き方を少しだけ軌道修正すれば、気分よく生きて行ける領域があるのに気付いていないのです。そして高尚な意味を持つなら、享楽への後ろめたさも無くなります。

 だからと言って自己犠牲が過ぎれば、何の為に生きているのかを見失い、人生に虚しさを覚えるようになります。ですから自分自身が楽しい、嬉しい、幸せ、という正の感情を充実させるだけの意味を満たしながら、高尚な意味も備える。そのバランスの上に、人生の意味の最大化があります。

 

 

 

まとめ

 人生の意味を担保するのは、正の感情です。しかし意味を求める人には、高尚さが必要です。人の普遍的な感性は、善と美に価値を認めます。高尚さは、善と美によってもたらされます。

 しかし自己犠牲が過ぎれば、人生から意味を見失います。苦痛によって感情が落とされ、高尚なものに喜びを見い出せなくなるからです。嬉しい、楽しい、幸せを満たしながら、高尚な意味も備える。そのバランスを取った先に、充実した意味ある人生があります。

 

 

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