「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。今回は、自覚のない悲しさについてお伝えします。
訳も分からず悲しい、涙が止まらない、といった状況は、心が限界に近づいています。正しく対応して、心を立ち直らせましょう。
なぜ、訳も分からず悲しいのか?
自覚のない悲しみ
悲しい気分だけれど、理由はよく解らない。何だか解らないけど涙が止まらない。
こういう時は、思考と心とが分離してしまっています。心は傷ついてボロボロになっているのに、その自覚がありません。
人生の中には、辛い時期もあります。誤解や悪意ある他人によって理不尽な目に遭う、自分を犠牲にして頑張らなければいけない、そんな状況に負けないよう、心を固めて乗り切ろうとします。言い方を変えると、気合と根性です。
心を折られては、状況に負けてしまいます。これは確かに有効な手段なのですが、永遠に続けられるものではありません。なぜなら心は、ゆるんだ時に回復するからです。心を緊張させ続けて頑張っている行末には、どこかで耐久性の限界があります。
自覚のない悲しみ、止まらない涙は、もう心が限界に近いという証なのです。
うつ病の初期症状
またこのような状況は、うつ病の初期症状としても知られています。うつ病は、苦痛に心を壊されないための強制シャットダウンです。心を麻痺させて、苦痛を感じ難くします。やる気、元気、嬉しい、楽しいなども同時に無くなったかのようになるのは、感情や感受性の全てを落とすからです。
うつ病は、思考をぼやかして強制的に緊張を和らげます。心がゆるんで動き出した時、それまで拒否されていた悲しみが表に出てきたのです。
心を癒す、悲しみの役割
一般的には、悲しみは辛く苦しいことと思われています。けれども厳密に言うと、悲しみが辛いわけではありません。何らかの苦痛が先にあって、それに反応して悲しみが起こります。辛いのはあくまでも、苦痛それ自体です。
苦痛を抜きにすれば、悲しみは快感を伴います。快感によって耐性を上げて、苦痛を直視できるようにします。苦痛によって乱れた心を整え、癒すのです。悲しみの役割は、心の浄化です。
どう対応したら良いの?
この状況になったら、無理をしてはいけません。十分に余力があれば気合と根性で何とかなってしまいますが、もう限界に近いと知ってください。
限界が近づいたら、頑張るのを止める
訳も分からず悲しい、涙が止まらない状況は、心が「もうこれ以上は頑張れない、耐えられない」と悲鳴を上げているようなものです。強制的に緊張を解除して、自らを癒そうとしています。
しかしこの状況ではまだ、選択権は思考の側に委ねられています。心の訴えを無視して頑張り続ける道も、未だ残されています。さらに心を追い込んでしまえば、いよいよ強制的に止めるしかなくなります。これが、うつ病です。
何れにせよ余力はもうほとんど残されていないのですから、限界まで引っ張ってはいけません。責任感や情、頑張り続けたい事情は人それぞれありますが、倒れてしまっては意味がありません。まだ少しでも余力がある内に引いて、心の回復を優先させてください。
頑張るのを止めても、自分を責めない
心を休ませていると、悲しみや怒りが湧き上がってきます。封印されていた感情が一気に噴き出してきて、心を整えようとするからです。感情と戦わずに心を自由にして、静かに過ごすようにしてください。やがて回復すれば、自然と意欲も出てくるようになります。
責任感や情などで限界近くまで頑張ってきた人は、間違いなく自分に厳しい真面目さを持っています。ですからもしかしたら、余力を残して休んだ自分を許せず、責めてしまうかもしれません。それも誠実さですから、否定はしません。
ただ解っておいてください。無理なものは、無理です。人は誰だって、限界を超えては頑張れません。どんな屈強なアスリートだって、休まずに何時間も走り続けられはしません。心だって同じです。限界近くまで頑張った時点で、もう十分です。やれるだけは、やりました。回復したら、また頑張れます。だから今は、ゆっくりと休んでください。
まとめ
肉体に比べて、心の傷と疲労は解り難いものです。筋肉が壊れて骨折するまで走り続けるのはほとんど無理ですが、心では似たようなことを出来てしまいます。
瞬間的には頑張れますが、長い間は持ちません。休憩を上手に入れながら、余力を残し続けるように意識を変えてください。
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