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幸福や許しを、愛に頼り切ってはいけない。愛ジャンキーになるな。

投稿日:2019年12月15日 更新日:

「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。愛は幸福であり、寛大です。もしも愛にのみ生きられたなら、素晴らしい人生が待っているのかもしれません。しかし人間、そのように生きられるのでしょうか?

 今回の記事では、愛に頼り切る、愛ジャンキーの危険性をお伝えします。

 

愛に過剰に期待する、愛ジャンキー

「許し方」、前書きから

 愛に頼る限界を語る時に、僕は真っ先に「許し方」の前書きを思い出しました。ロングセラーになっている電子書籍ですが、ここでは愛に頼って丸投げする無責任な風潮を、強烈に批判しています。

 以下、「許し方」、前書きです。

 心を傷め、病んでいる人達に向けた、温もりに満ちた優しいメッセージの数々。スピリチュアル、心の救済系の自己啓発では、愛の洪水状態です。

 これらのメッセージには、確かに力があります。慰めと高揚感をもって、強烈な“救われた”感覚を生み出します。

 ではこれらのメッセージによって、どれ程の人達が辛さから抜け出し、幸福になれているのでしょうか。私の目から見れば、多くの人達をより過酷な状態に追い込んでいるように思えます。

 彼らは過剰に愛に依存し、常に心の中を愛で満たさなければなりません。どこまで行っても、愛、愛、愛です。愛こそ全て。愛に勝るものなしです。その姿は、愛ジャンキーとさえ表現できます。

 これはドラッグと同じです。ドラッグでハイになっている間は、多幸感に満たされます。薬が切れれば、辛い現実に真っ逆さま。だからドラッグから離れられない。依存してしまう。やっている事は、ドラッグの代わりに“愛”を持ってきただけです。

 愛ジャンキーは、愛を心から切らさないよう、常に愛を求め続けます。過剰なまでに感謝を強要されたり、高次元の存在から受ける愛を想像し続けたりしなければなりません。この作業は引き換えとして、莫大な精神エネルギーを必要とします。本当の意味での、心の安らぎなどありません。一皮むけば、愛が切れる恐怖心に追われています。

「許し」をテーマにしたメッセージも、愛を利用した強行突破が目立ちます。確かに、愛は人を寛容にします。幸福にもします。寛容さはそのまま、許しへと繋がるでしょう。

 メッセージ発信者たちは、おそらく気付いていないのです。心にある問題を解決しないまま、「愛さえあれば大丈夫」と済ませてしまう行為が、暴論に近いという事実に。怖がり、痛がりの愛ジャンキーを量産する、罪深い結果をもたらしている皮肉に。

 幸福になる方法として、「酒を飲んで笑って騒げば良いんだ」と言っているのと、似たようなレベルです。

 

許し方: 他人を許すには、正確な“知識”が必要です。

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愛は幸福であり、寛大である。……けれども

 愛に満たされた心が幸福であり、寛大であるのは、疑いようがありません。そのような精神性を求める志も、決して否定はできません。むしろ当然、素晴らしい! と称賛されるべきものです。

 けれども個人的な観測経験では、試みた人には、相当な無理がかかっています。愛を自己暗示のように際立たせて、自分の精神を理想的な型に嵌めていく作業には、大きな犠牲を伴っています。

 自尊心の欠落、心の傷、恨み、嫉妬などを放置して、愛の高揚感をもって、力関係でねじ伏せているだけです。カンフル剤が切れれば、陰湿、惨め、不幸な自分に逆戻りです。冷房が寒すぎるからと、暖房をそれ以上の出力で動かすのと似ています。

 このような非効率的な方法で、一生を走り抜けられるものでしょうか?

 

 

 

 

愛ジャンキーに、なってはいけない

まず冷房を止めよう

 冷房が寒すぎるなら、冷房を止めるのが最善手です。そのやり方が解らないから、暖房をつけて帳尻を合わせようとします。それでは、電気代がいくらかかるか、解ったものではありません。精神エネルギーは有限で、割り振って使うものです。暖房に莫大なエネルギーを充ててしまえば、他の重要な項目に回せなくなります。

 愛ジャンキーであるが故に、精神力が低い、頑張れない、知性が働かない、注意が回らない、といった弊害がもたらされます。

 ですからまず、冷房を止めます。苦痛を溜めてしまっているなら、苦痛を減らす。奇妙な思い込みがあるなら、それを正常化させる。置かれている環境が過酷であるなら、優先順位を上げて抜け出す。など、因果関係に沿った対応が重要です。

 簡単に書きましたが、勿論、これら一つ一つには個別の事情があります。解決するのに、難しい問題も多いでしょう。しかし愛ジャンキーでいても、未来はありません。その手段は一時しのぎにはなり得ても、本当の意味で心に安らぎと合理性をもたらしはしないのです。

 こうした一つ一つの個別の話については、他の記事や動画、著書などもご覧ください。例えばご紹介した「許し方」であれば、レビューでも「恨みの正体を知ったら、どうでも良くなった」といった声を頂いております。

個別のお話について、オススメの記事

大きく落ち込んだ時の、立ち直りプロセスを知っておきましょう。

幸せの形。自分だけに特化した生き方、人生にカスタマイズする。

精神的苦痛(心の毒)は、増えたり減ったりする物質である。

 

 相応しい記事は多くありますが、3つほど、ピックアップしました。苦痛を抜き、きちんと幸せになる生き方を選択する。という本質を、掴んでください。

 

 

 

まとめ

 愛は幸福で寛大であるのは、間違いありません。しかし強引に自分のメンタリティーをそう持っていくのは、大きな負担も生じます。愛が切れれば不幸になる、卑しくなる、強迫観念に縛られた愛ジャンキーに、平穏な幸福は訪れません。

 愛でカウンターを当てて帳尻を合わせるのではなく、問題を正面から解決しましょう。

 

 

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