「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。斜に構えて粗探しをしていると、気分が荒んできます。素直に見て良いところを褒めると、明るい元気な気分になります。「素直に褒める!」を習慣にすると、見違えるほど精神状態が良くなります。
貶す人、褒める人、それぞれの心の中で、何が起こっているのでしょうか? 自分の心に及ぼす褒める効果をお伝えします。
褒めない人、貶(けな)す人は心が暗くなる
認めたくない、貶したい心理
貶すとは、攻撃の一種です。攻撃性が出る前提には、自身の危険があります。つまり貶す人は、何かに危険を感じて、攻撃に出ています。
この場合には、自尊心の問題です。貶すとは、程度が低い、価値がないと断じる行為で、尊重の真逆にあります。自尊心が揺らいでいる、損なわれている時、何かの価値を引きずり降ろしたい衝動に駆られます。強引にマウンティングを行い、屈服させ、早急に自尊心を満足させたいのです。
自信がない、自己肯定感が低い、コンプレックスがある、自分を否定した人への仕返し、といったケースで、否定ありき、貶すが前提の精神状態があります。
貶すと、自分まで気分が悪くなる
強引にマウンティングをしているわけですから、そこには優越した誇らしさと安心感があります。
しかし、代償も受けなければなりません。何かが貶されている時、傍から見ているだけでも気分が悪くなりますよね。実はそれは、貶している側にとっても同じです。貶すという行為は、貶す人、貶される人、それを傍から見ている人、関わる全ての人に悪影響を及ぼします。
貶す本質は、「思考を停止させろ」です。「お前のその考え方はダメだ!」と貶された時、その考え方の枠組みは使えなくなります。「その服はセンスが悪い」と貶されたら、その服を前提にしたファッションは考えられなくなります。
そして人の心は、部分と全体とを上手く識別できません。部分的に否定されると、自分全体を否定されているように感じてしまいます。また誰に言っているのかも、厳密には分けません。誰かを否定したなら、否定している人、否定された人、傍で見ている人、全ての人の心がダメージを受けます。
自分に価値がなければ、未来は暗いものになります。価値がないという悪評価を突きつけられて、思考を止められる。次に来るのは、恐怖や絶望です。
何かを貶した時、自分の心もまた、貶されているのです。
優越感も劣等感も強い、歪な人間になる
貶してばかりいると、知らない間に自己評価が下がってしまいます。何かを貶すのは、自分の心を貶すのと同じです。
強引にマウンティングをして、「自分は優位だ」という認識は強まっています。しかしその陰で、「自分には価値がない」という自己評価も固まっていきます。
これは足し算と引き算で中和される種類のものではなく、両方とも独立して育っていきます。
何かを貶せば貶すほど、優越感も劣等感も強い、歪な人間にさせられます。
褒める人は、心が快活に明るくなる
人にとって、「称賛」は最高の嗜好品
貶すことの対極に、称賛があります。称賛とは、程度が高い、価値が高いと認める行為です。
人は、称賛が大好きです。認められて褒められれば、誰だって嬉しいに決まっています。つい自慢をしてしまうのも、称賛が欲しいからです。称賛を得るためなら、平気で嘘を吐く人も多くいます。
称賛は、気分を高揚させます。人にとって、最高の嗜好品です。
何かを称賛している時、人は自分も称賛している
部分と全体とを区別できない、誰に向けられているかも区別できないという心のメカニズムは、称賛においても同様です。
貶めるで解説したことが、そのまま称賛にも当てはまります。
何かを称賛されれば、自分全体が称賛されている気分になります。称賛をしている人も、傍でそれを見ている人も、自分が称賛されたのと同じ意味になります。
何かを称賛する時、人は自分も称賛しているのです。
称賛すると心は素早く動きだす → 気分が良くなる
貶めるの本質は、「思考を停止させろ」でした。称賛の本質は、GOサインです。
価値が高いわけですから、そのまま進めて行けば良い結果になるに決まっています。素晴らしい未来のお墨付きを与えるのが、称賛なのです。
すると思考は、前向きに、創造的に活性化します。価値があると承認され、前向きな姿勢になる。気分が良くて当たり前です。
知らない間に自己肯定感が上がる
頻繁に称賛していると、知らない間に自己肯定感が上がります。価値が高い素晴らしい存在だと、自然と自分を認識するようになります。
だから素直な気持ちで褒められる人は、屈折なく自然体で、元気になれます。
人は他人からマウンティングされるのは嫌いますが、自ら進んで称賛する分には何の負担もありません。
まとめ
人を褒めるのも、習慣です。貶す癖がある人は、貶すためのアンテナを張っています。褒める習慣を身に付けるには、良いところ、素晴らしいところにアンテナを張っていましょう。
褒める習慣を身に付けたなら、気付けば爽やかで前向きな気持ちになっているはずです。
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