「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。完璧主義者は、メンタリティとして、とかく否定されがちです。しかし完璧主義者に、その価値観を捨てろと言ったところで、果たして変われるものでしょうか? また元々の気質にある利益を、放棄しても良いものでしょうか?
完璧主義者にとって、ストレスの少ない生き方とは何か? をお伝えします。
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完璧主義は変わらない。そのままで、どう生きていくべきか?
完璧主義、几帳面な気質は変えられない
人には、気質があります。生まれつきの性格に、家庭環境、文化圏、個人的な経験などが合わさり、その人の気質が決まります。
ですから完璧主義、几帳面な性格には、理由と背景があります。「完璧主義はやめよう、いい加減な人間になろう」としたところで、そうそう変えられるものではありません。
「いい加減な人間なら、こう考えるだろう、こうするだろう」と、想定して行動する位はできるでしょうが、演じているだけで気質が変わったわけではありません。ですから、完璧主義をやめよう! という、もっともらしい話は多いのですが、どれほどの現実味があるのか? は疑問です。
完璧主義の利点と欠点
完璧主義から抜け出そうとする前に、まずは完璧主義を詳しく考えてみましょう。
利点として挙げられるのは、
・志、目標が高い
・一つ一つの完成度が高い
この二点でしょうか。付随するものとして、妥協しない、向上心が高い、といった要素も含まれるでしょう。
一方、欠点として挙げられるのは、
・達成感、満足感を得られる機会が少ない
・一つ一つにこだわるため、進行が遅くなる
といった辺りでしょうか。また高過ぎる志と現状の自分とのギャップで、自尊心が低くなる、自己否定が強くなる、といった弊害も起こり得ます。また一つ一つに多くの時間を割くため、かえって必要な経験を積めず、成長を阻害するケースもあるでしょう。
雑思考の利点と欠点
次に、対極にある雑思考を考えていきます。
利点として挙げられるのは、
・70~80点の完成度で納得できる
・「これで良い」と多くのものを肯定できる
こういった、許容範囲の広さです。70~80点で納得できるのは、その完成度で十分な場合に有益です。完璧主義者と比べると合格ラインが低いので、自分を肯定的に捉えられる傾向が強くなります。
一方、欠点として挙げられるのは、その反面です。
・自分に甘く、中途半端になりがち
・状況が許せば、70~80点にさえ届かない
雑思考は、あまり物事を深く考えません。適当に何となく動いてしまうために、その甘さで失敗するケースがあります。
生きていて楽なのは、雑思考の側
雑に考えていた方が、生きていくのは楽です。物事をあまり深く考えず、何事も「これくらいで良いだろう」と、そこそこで満足できます。
完璧主義者が同じような満足度を得ようとしたら、そこに労力や時間などの多大なコストを支払わなければなりません。
日本一の大学、東大を目指して頑張った結果、不合格になって滑り止めの早稲田大学に入学したとします。完璧主義者は東大に落ちた自分を悔い続け、雑思考の人は早稲田でも十分と自分を肯定できます。
自分を甘やかせるのも、一つの才能です。ただストイックに自分に厳しいのも、やはり才能です。後者の気質だからこそ、成し遂げられる結果もあります。どちらが正しい、間違っている、という話ではありません。
より上の次元の完璧主義へと進化させる
それでは完璧主義者は、どのようにして生きていけば良いのでしょうか? 大枠の結論を言えば、「完璧主義のまま、その気質を全うすれば良い」です。
ただ、有り得ない完璧を求めては駄目です。野球では打率3割で一流の証とされますが、10回中7回はアウトになる計算です。もしも打率10割を打てない自分を否定して、苦悩していたとしたら、どう思うでしょうか? それはそれで天才っぽいですが、まあアホですよね?
志を高く、一つ一つに妥協しない姿勢は、称賛に値するものです。これは完璧主義者だからこそできる、誇れる気質です。中途半端な達成度で、無理に肯定したり喜んだりする必要もありません。
ただダメな結果を怖れて行動を起こせなくなってしまえば、本末転倒です。完璧主義者は完璧ではない結果に苦痛を感じるので、そもそも行動を起こさない安全地帯に誘惑されます。しかしそれは、完璧な人生でしょうか? そんな風に自分を守っている間に、雑思考の人間が次々とステップを踏んで前に進んでいきます。
ですから完璧主義者は、一回で勝負を決めようとしない基本姿勢が重要です。目先の一回で完璧な結果を出すのではなく、何回もチャレンジを繰り返しながらレベルを上げて行き、最終形として完璧な納得できる結果を達成すれば良いのです。
目先では雑思考を採用する
一回で完璧を求めないのは、雑思考の領分です。完璧主義者にとって、これは居心地の悪い考え方です。
ただ根っからの雑思考タイプとは、決定的な違いがあります。雑思考タイプの人は、最終目標も雑です。要は、目標設定も志も高くはありません。しかし根っこが完璧主義の者が採用する、目先の雑思考の先には、高い頂きが見えています。積み重ねていった先は、雲泥の差です。
まとめ
完璧主義者の弱点は、完璧ではない結果を怖れるあまり、消極的になってしまうことです。視野を広げて、長い目で完璧な結果を目指しましょう。
目先の雑思考を許す完璧主義者は、最強のメンタリティです。そうやって志高く、腐らずに生きて行く道こそが、完璧主義者にとってのストレスの少ない生き方です。
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