「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。本質を見極めるには、2つの方法があります。単一の出来事であれば、中心にある要素は何か? を考えれば済みます。さほど難しくはないので、これは外しています。
複数の現象、出来事から本質を見極めるとなると、難易度が上がります。地頭の良い人は、見事にそれを見極めて見せ、アッと驚かせます。
優先順位の本質は、冷静であるなら難しくありません。しかし感情が揺さぶられると、簡単にそれを見失ってしまいます。
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地頭を良くする重要なポイント10、「本質を見極める、2つの方法」
ポイント1、共通する項目を見つけ出す
喧嘩の絶えない夫婦がいたとします。喧嘩の理由は、その時々で様々です。連絡なく帰りが遅いとか、子供の未来を真剣に考えていないとか、どうでも良いものにお金を浪費したとか、食べる時のクチャクチャが不快だとか、そういった世間でよく見聞きするものだと思ってください。
食べる時のクチャクチャが理由であれば、その癖が原因です。どうでも良いものにお金を浪費したのが理由であれば、物の価値への認識のギャップが原因です。その度に、クチャクチャ癖を直せ、下らない物にお金を使うなと、いざこざが繰り返されています。
こうしたトラブルは、感覚の違いに起因しています。何も積極的に、相手を攻撃してやろう、不快にさせてやろう、としているわけではありません。感覚の違いがあって、結果としてその部分で衝突が発生しているわけです。
と、考えていくと、この夫婦喧嘩の本質には、「感覚の違い」があります。感覚の違う同士が一緒に暮らしていって、たまたま気に入らない、受け入れられないものが表面上に出た時に、喧嘩に至ります。
本質から、解決策を見い出す
夫婦喧嘩の本質が、「感覚の違い」だと判りました。これさえ判明すれば、多くのケースで、効果的な解決策も導き出されます。この場合では、要は、感覚の違いをどうにかすれば良いのです。
とは言っても、感覚を同じには出来ません。もしも解決策として、片方がもう片方に「自分の感覚になれ、自分の感覚に合わせろ」と要求したなら、おそらくは上手く行かないでしょう。そのような夫婦関係で上手く行かない時には、今度は「傲慢さ」の存在が本質になるかもしれません。
感覚を同じには出来ないなら、どうすれば良いのでしょうか。それは「互いに、相手の感覚や基準を推し測る姿勢」です。答えは、拍子抜けするほどに普通です。物事は色々な事情や感情がもつれて、複雑になりがちです。しかし本質に近づけば近づくほど、答えはシンプルになるものです。
ポイント2、第一の優先順位から、目を逸らさない
僕がツイッター上で発言して、見事に炎上した事例です。ある小学校で、プールの監視員のボランティアから、父親が外されたことが話題になりました。その中である父親が、「ロリコンの犯罪率を考えれば、これは正解。子供を守るためなら、自分は喜んで排除される」と発言しました。それに対して僕は、「父親を監視員から外しても、意味はない。監視員という立場で起こせる犯罪はないし、ロリコンが内心でニヤニヤする分には犯罪ではない」と発言、これが大反発を受けました。
確かに、「ロリコンが内心でニヤニヤする分には犯罪ではない」は、想像するだけで気持ち悪いです。心情として、拒絶反応を起こすのは十分に理解できます。しかし、ここにある本質は、「子供の安全」です。また人の心の中は、秘められたら確認のしようがありません。現実として安全であるなら、そこはどこかで割り切らなければなりません。父親という属性を排除するのが、果たして適切な線引きなのでしょうか。
もしも父親という属性の性犯罪を警戒するのであれば、他所の家の子と信頼関係を作られる方が危険です。あの澁谷容疑者も、PTA会長、登下校の見守り活動などを通じて、「安全な他の子のお父さん」という認識であったでしょう。
犯行に及ぶには、人目につかない環境が必要です。信頼関係があれば、子供に警戒されることなく連れ去り、そのような環境に持っていけます。こうして考えれば、プールの監視員よりも、登下校で頻繁に接触して、馴染みを深める方がよほど危険だと解ります。
あくまでも第一の優先順位は、「子供の安全」です。性犯罪から守るのは勿論、プールの水難事故から守るのも、重要な役割です。父親という属性で外してしまうと、適材適所が崩れます。泳ぎが達者、経験がある、視力が良い、モチベーションが高い、といった優秀な人物を、その任から外す結果になります。これは、わずかではあるかもしれませんが、水難事故が起こるリスクを上げてしまいます。
このように「子供の安全」を第一の優先順位に置くと、プールの監視員のボランティアから父親を外す決定には意味がなく、どちらかといえば下すべきではない決断になります。
幼児性愛者による犯罪はおぞましく、人から冷静さを奪うには十分すぎるインパクトがあります。このように感情を揺さぶられた時、優先順位は簡単にブレます。誰かが憎い、何かが怖い、そういった時こそ、第一の優先順位を再確認して、その軸から外れないように留意します。
地頭の良い人の考え方
地頭の良い人の思考は、よく「シンプルだ」と評価されます。なぜなら地頭の良い人は、雑多に入り乱れた混乱した状態の中から、見事に本質だけを抜きとるからです。
一見、バラバラに見える物事であっても、根底では何かで繋がっています。地頭の良い人は、半ば無意識にその共通する部分に焦点を当てています。そして目先を変えられても、感情を揺さぶられても、価値の優先順位を見失いません。
まとめ
単一のものの本質を見極めるのは、さほど難しくありません。その物を構成する要素の中で、何が中心になっているのか? に意識を向ければ済みます。例に挙げた夫婦喧嘩のように、複数のものの中から本質を見極めるには、深い部分で共通するものは何かに焦点を当ててください。
そして感情を揺さぶられた時ほど、第一の優先順位に焦点を当て、その軸を決して手放さないようにします。
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