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軽やかに♪ 心クリック

「愛」の反対語(対義語)は、無関心ではない。……なら、正解は?

投稿日:2019年4月19日 更新日:

「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。「愛の反対語は憎しみではなく無関心です」という言葉を、見聞きした経験があると思います。ハッとさせられる名言で、一気に定説化して落ち着いた感もあります。

 でもこの説は、愛の定義からは間違いなんです。しかし間違いであっても、素晴らしい価値があります。

 

愛の反対語は、無関心ではない。

妙に説得力のある「愛の反対語は無関心」という説

 よく「愛」の反対語(対義語)は、「無関心」であると言われます。何となく納得させられてしまうので、広まりましたよね。でもこれ、間違いです。

 じゃあ、「無関心」の反対語は「愛」かと言われれば、大いに違和感があると思います。

 通常、反対語とはこういうものです。

利益 ←→ 損失
生産 ←→ 消費
単純 ←→ 複雑

 反対から考えても、まったく違和感がありません。どこに出しても恥ずかしくない、立派な反対語です。

 無関心を愛の反対語にしてしまうと、関心のある状態の全てが愛でなければなりません。想像してもらえば、有り得ないですよね。

愛とは何か?

 愛の内訳は、「一体感」+「尊重」です。

 この定義は、一般的にどのように「愛」という言葉が使われているかによって、導き出されます。

 恋愛と結婚を考えると、愛の中身がよく見えてきます。恋愛は最初、「いいなぁ」という好感から始まります。雷を打たれたような衝撃的な一目惚れもあるでしょうが、いいなぁの延長線上です。それがやがて明確な「好き」になります。付き合っていって、しばらくは「好き」のままです。時間が経過して関係が成熟するに従って、「愛」という言葉が相応しくなっていきます。だから夫婦愛という言葉は一般的であっても、恋人愛は広まりません。

 一体感が生じて、大切な価値ある存在(尊重)になって、初めて「愛」です。

 郷土愛、母校愛、愛社精神、様々な愛が言われます。どれもが感覚的な境界線が薄く、もしくは存在せず、価値ある大切なものだと認識しています。関心がある状態は、そこからの必然です。ですから無関心を逆にしても、愛にはならないのです。ちょっと、ポイントがズレているわけです。

愛の反対語は……

 では、愛の反対語とは何なのでしょうか?

 憎と答える人もいますが、それも違います。愛と憎とは、同じ対象に共存できる思いです。憎いけれど愛しているという複雑な思い、ありますよね?

 一体感がなく、価値のないものと認識している。この状態が、愛の真逆になります。おそらく、これを表現する言葉はありません。つまり反対語は、存在しません。

 じゃあ無関心で正解なんじゃない? と思われる方もいるかと思いますが、全ての価値あるものに関心を向けてはいないですよね? 海外の孤児院で子供が健全に成長することには、大きな価値があります。しかしそれに関心を持っている日本人は、何パーセントほどでしょうか。人は多くの価値あるものに対して、無関心です。莫大な個別の価値に関心を向けるのは、そもそも現実的ではありません。

 言葉は、そのものを意識し、表現が必要になった時に生みだされます。「一体感がない + 価値がない」という括りには、これといった使い道が見つかりません。

 この場合の正解は、「無理に反対語を当て嵌めない」です。

 

 

 

 

「無関心」は、間違っていることに意味がある

気付きを与えるキャッチコピーとしての価値

 ただ「愛の反対は憎しみではなく無関心です」という言葉には、大きな価値があります。対義語・反対語辞典に掲載するのは間違いですが、人々に気付きを与えるキャッチコピーとしては、とても優秀です。キャッチコピーに、国語的な正しさは必要ありません。むしろ国語的な間違いは、「違和感 → インパクト、引っかかる」という構図で、武器にすらなります。

 愛は憎しみの反対語ではないのは、正解です。愛の定義について深く考えている人は、なかなかいません。何となくそう思っている土壌があれば、「え、そうなの?」と心が反応するでしょう。次に「じゃあ、何なの?」という疑問と興味が湧いたところで、「無関心です」と言い切られます。

 多分、ほとんどの人は、最初はよく解らずにポカンとしたでしょう。確かに無関心のものには、愛を向けていません。思えばそこには、多くの価値があります。そして一人一人の無関心によって、価値ある大切なものが犠牲にされていると気付かされるのです。

 

 

 

まとめ

 気付きを与えるキャッチコピーとしては優秀ですが、これをウンチクで真理として使う人たちが多くいます。それはちょっと、恥ずかしいです…… 無関心によって放置される大切な存在、目を向けるなら、こちらの本質にでしょう。

 

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