「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。今回は、もしかしたら多くの人に反感を持たれかねない、際どい話になります。ただ決して、差別やヘイトの要素はありません。
もしそのように受け取られたなら、誤解です。理解に難しい部分は補足しますから、遠慮なくお尋ねください。
人権を主張する難しさを、お話していきます。
タップ、クリックできる【目次】
弱者を守る人権
強者が弱者をサポートする
社会には、自力で生きていくのが難しい人達がいます。何らかの障害があったり、病気があったり、お年寄りであったり、生存と生活に他者の援助を必要としています。
彼らを支えられるのは、強者です。自力で生存して生活した上での余力を、弱者に分配します。ただ個人の自発性には頼れないので、税金を投入して、行政がその役割を担います。
財源が無限にあるなら、そのサポートはいくらでも厚くできます。しかし現実に財源には限りがあり、既に国の借金は1000兆円をかるく超えてきており、サポートは薄くせざるを得ない状況にあります。
人権侵害を口にすると、反感を招く
当然、受益者からは不満の声が出ます。よくここで、「人権の侵害」というフレーズを耳にします。サポートを薄くするのは、人権の侵害に当たるという主張です。
しかしここで、社会からは反感も生じます。図々しいと受け取られる場面も、散見されます。権利を主張すると、必ず、反感も買ってしまうのです。
正直、僕にもこの感覚はあります。例えば、「経済力に関係なく、皆が平等に大学まで進学できる社会にすべきだ」と言われれば、僕も賛同します。財源がどうのという話はさておき、平等にチャンスがある社会を好ましいと思うからです。
しかしこれを、「経済的な問題で大学に進学できないのは、人権侵害だ! 私達には、無料で大学に行く権利がある!」と言われると、ちょっとムッとします。
正しい、好ましいと思う方向性でも、人権として主張されると受け入れ難くなります。おそらくこの感覚に共感される方は、多いでしょう。
人権に普遍性はない
何故、反感を買ってしまうのでしょうか? そもそも人権などという権利は、人間社会には存在しないからです。
人権は、社会で後付けされた設定です。普遍性はなく、普遍性があるように社会の構成員が広く同意して支持することで、そのように機能します。
自力で生きていけない者を助けるのは、権利ではなくて、哀れみや優しさです。この良心が起点にあるからこそ、弱者にも適用される人権という概念も生まれています。権利よりも先に、まずは気持ち、感情なんです。人としての普遍性は、ここにあります。
感謝のない受益者は、嫌われて当たり前
もしも周囲の人から良くされている受益者が、こう主張したら、あなたはどう感じますか?
「優遇されるのは、自分の当然の権利だ。自分は優しくされるべきだ。そうでなければ不当だ」
よほど出来た人でない限りは、嫌悪や侮蔑の感情が芽生えてしまうでしょう。人権を主張する弱者に向けられる反感は、このような感覚が元になっています。
してもらって当然と感謝もないのに、文句だけは盛んに言う。こういうメンタリティは、嫌われて当たり前です。
人権を振りかざすと、黙る代わりに敵に回る
だからといって、弱者は小さくならなくて良い
ここからが難しい話になりますが、だからといって、助けられている弱者が、小さくなって申し訳なさそうにしている必要はありません。
堂々と生きていくべきなのですが、助けられていることへの感謝の気持ちを、もっと社会に向けて発信していくべきだと思います。
感謝は、立派な報酬なんです。
反感を抱く人の感覚では、感謝もしないくせに、権利だけを主張する図々しい人達に見えています。弱者なんて、どうなろうと知ったことではない! という極端な人格が破壊されたような人も少数はいますが、反感を抱く大半の人達は、感謝が見えれば気持ちを変えます。
人権を振りかざすほど、気持ちが離れていく
あまりに人間社会が人権に普遍性の設定を持たせて、これを振りかざせば表立って逆らえなくなるのを良いことに、安易に利用され過ぎているのではないか? そのせいで、潜在的な溝を深める結果になっているのではないか? と、危惧しています。
状況が悪化すれば、弱者を支援する世論にも悪影響が出ます。弱者救済では票につながらないとなれば、政治は福祉を細らせていきます。正しい、悪い、ではなく、嫌われてはいけないのです。
まとめ
助けてあげた人が、一切の感謝もなく、「これじゃ足りない。もっと支援をしなければ、人権侵害だ」とあなたを悪者にしたなら、どう思うでしょうか?
日本は弱者に冷たい国だと言われていますが、強者側を悪者にするようなアプローチは、かえって溝を深めるだけです。
人権という後付けの設定ではなく、優しさ、思いやり、感謝、といった普遍的な感情に立ち返る必要性があります。
人権は作り物の虚像であるが故に、大切に大切に守って育てていかなければなりません。だからこそ普遍的な感情を、敵に回してはいけないのです。
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