「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。先入観や偏見を、完全には拒否できません。全ての情報は得られず、強い印象には引っ張られます。
しかし先入観や偏見を遠ざけ、賢明であろうとする努力はできます。
(写真の「腐ったミカン」は、今時は解らない人が多そうですね。興味のある方は、金八先生、腐ったミカン、で検索してみてください)
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先入観、偏見とは?
先入観と偏見の違い
それぞれ、辞書ではこのように説明されています。(デジタル大辞泉)
先入観: 前もっていだいている固定的な観念。それによって自由な思考が妨げられる場合にいう。
偏見: かたよった見方・考え方。ある集団や個人に対して、客観的な根拠なしにいだかれる非好意的な先入観や判断。
先入観は、プラスでもマイナスでも成立します。偏見では、マイナスに限定されています。偏見を「非好意的な先入観」と定義していることから、偏見は先入観の意味をマイナスに限定して狭めたものと言えます。
共通する部分は、十分な根拠もなく思い込んでいる点です。
先入観と偏見は、情報や印象の偏りから
人の判断は、情報を組み合わせて行われます。全ての情報を完全に把握して、それを正当に評価するなら、先入観も偏見も起こり得ません。
しかし現実には、得られる情報は限られています。限られた情報の中で判断すれば、実像とのズレが生じるのは当たり前です。
例えば僕は気功治療というジャンルで、治療家として活動しています。世間的に怪しいのは、最初から100も承知です。というのも、気功に関する情報が偏っているからです。
普通に暮らしている分には、気功には縁がありません。積極的に自分から調べもせず、受動的に得られる情報に限られます。すると、碌(ろく)なものがありません。タレントの誰々を洗脳しただの、治療と称してワイセツ行為を働いただの、ネガティブな情報ばかりです。
どんなに素晴らしいポジティブな出来事があっても、それを伝えるメディアはありません。けれども事件を起こしたなら、一斉に食いつきます。
こうした情報の偏りがあれば、先入観や偏見が形成されるのも仕方ありません。
実際に接している、人への評価もそうです。学校や会社で見せている顔が、その人の全てではありません。いつも機嫌の悪そうな上司にも、実は愛妻家で家族思いという、意外な一面があるかもしれません。
実は先入観の的中率は高い(主観的に)
先入観は愚かであると、大勢の人が思っています。しかし先入観を持ってしまうのは、それなりに的中もするからです。
親が泥棒なら、子供も泥棒である確率が高い。統計的な根拠はありませんが、僕はこう思っています。
ある小学生の子に、「この子は泥棒の子だから、警戒しないと」と思いました。しかし小学生という身で、そのように警戒されている事自体が不憫でもあります。親が泥棒だからと、子まで偏見の目で見られるのは可哀想です。
そこで僕は、警戒レベルを他の子と同じにしたのです。しかし見事に、うちの子が大切に取っておいたシールを盗まれてしまいました。
先入観の根拠は、過去の事例の積み重ねにあります。もしも外れる機会の方が多ければ、先入観は維持できません。高確率でその通りになり続けてきたからこそ、今までその先入観が存続したのです。
勿論、あくまでも傾向です。多いという傾向の話ですから、全てではありません。
また複数の解釈が有り得るケースでは、先入観の範囲で考えてしまうものです。こうした場合も含めて、先入観の的中率は高くなります。
そして確信を深めて、先入観で決めつけてしまうに至ります。
偏見に誘導する嫌悪、憎悪、敵意
さらに負の感情が加わると、偏見に誘導されやすくなります。悪く解釈できる余地があれば、それを採用してしまいます。
誰かの悪口で盛り上がっていると、往々にして実物以上の嫌な人物像が出来上がります。嫌悪、憎悪、敵意は、とんでもない引力で偏見に誘導します。
イスラム教に対する、血なまぐさい偏見が覆ったマレーシア旅行
偉そうに先入観と偏見を語っていますが、僕もそれらから完全には逃れられません。
十分に知ったと思い込んで、浅はかな断定をしているかもしれません。この場合、自分で気付くのは難しいです。
しかし印象を歪められていると、自覚しているケースもあります。日本において、受け身でイスラム教の情報を得ていたら、血なまぐさいものばかりです。するとどうしても、イスラム教への印象が怖いものに偏ります。
理性では情報が偏っているからだと理解していますが、印象の歪みは防ぎようがありません。
しかしイスラム教を国教とするマレーシア旅行で、普通に暮らすイスラム教の人々と接しました。1週間ほどの経験でしたが、かなり印象は修正されました。
韓国人への「怒っていて怖い」という偏見が和らいだ海外ドラマ
韓国についても、同じようなことが言えます。慰安婦、レーダー照射、徴用工などの報道に触れる機会が多くなり、どうしても印象が、怒っている怖い人たちに偏っていきます。
ウォーキングデッドという海外ドラマに、グレンという韓国系東洋人が登場します。彼は感情豊かで優しいナイスガイです。当然ですが、そんなにいつも怒っていません。今では韓国人というと、真っ先にグレンを連想します。
マレーシア、ランカウイ島のスカイブリッジです。行かれたら、きっとなかなかの怖さです。
スカイブリッジからの景色です。文句なしの絶景!
先入観と偏見、思い込みから抜け出す1つの方法
自分は、全てを知らない
「自分は、全てを知らない」
この言葉を、ただ自分に言い聞かせるだけです。
自分はあくまでも、限られた情報から判断をしているに過ぎません。知らない情報の中に重要なものが隠されていたなら、確実にその認識と評価は誤っています。その可能性を、常に念頭に置いておきましょう。
先入観も偏見も、要は「自分の判断は絶対に正しい!」という傲慢です。
すると今度は慎重になって、より多くの情報を得ようとする姿勢に繋がっていきます。正しく判断する確率を上げるには、情報を増やすしかないからです。
まとめ
先入観と偏見から、完全に逃れるのは難しいです。
しかしその限界を自覚して、少しでも正しく判断する確率を上げる努力なら出来ます。特に他人を悪く思ってしまうのには、慎重でありたいです。
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