「軽やかに♪ 心click」管理人、小池義孝です。優しさや思いやりといった人格形成を除けば、教育でもっとも重要なのは「継続する能力」だと考えています。
近年の常識とは異なりますが、子供の自主性なんて、言っている場合ではありません。強制してもらえるのは、むしろ子供の特権です。
タップ、クリックできる【目次】
人間に勤勉さの本能はない
人間は怠けるもの
本来、人はさほど勤勉ではありません。文明社会に生き、極貧というわけでなければ、生存はゆうに保証されています。それ以上を求める強い欲求が、人の本能に設定されている訳ではありません。
理性によって統制しなければ、あるいは何らかの手段で強制されなければ、人は怠けるものなのです。
特に、地味な積み重ねは大変です。多くの人が、モチベーションの維持に苦労をしますし、出来れば避けて通ろうともします。
やる気をスイッチにしてはいけない
モチベーション、やる気には、ムラがあります。初心であったり、何かに刺激を受けたりして高くなったモチベーションは、維持できなくて普通です。どこかで必ず、停滞して苦痛になる時期がやってきます。
こんな時、やる気をスイッチにしている人は挫折をします。中長期的なやる気はあっても、短期的な今この場でのやる気が出ません。そのまま気持ちに流され、モチベーションが上がるのを待っている内に、時間だけが過ぎ去っていきます。
やる気をスイッチにすれば、やったりやらなかったりと行動が飛び石になるか、あるいは完全にやらなくなってしまうかが目に見えています。
少し考えれば、やる気などという揺れ動いて安定しないものに頼っていたら、続かなくなって当たり前です。
大人が伝えるべき重要な真実
「継続だけが力なり」の真実
継続は力なり、という格言があります。意味はご存知の通りで、誰もこれを否定できる人はいないでしょう。いえ、これはもっと踏み込んで「継続だけが力なり」に変更すべきです。
ちょっとばかりの行動では、他者に簡単に追いつかれてしまいます。そこに何の優位性もありません。しかし1年間の継続なら、後から追いつくのにも1年かかります。5年、10年とそれが積み重なっていけば、そうそう追いつかれはしません。
継続して積み重ねたものしか、社会で武器にはならないのです。仮にセンスや才能があったとしましょう。ちょっとだけの行動で、かなり出来るようになったとします。けれども自分と同じセンスや才能を持った人が積み重ねてきたら、決して太刀打ちできません。素材では劣る人にも、後塵を拝する結果になるでしょう。
強制してもらえるのは、子供の特権
子供が成長して、大人になった時についている差は、この積み重ねの格差です。学歴でも、スポーツでも、楽器でも、積み重ねてきた人だけが大成できます。
よく「子供の自主性を重んじる」と言いますが、子供は狭い世界しか知りません。自分が30歳になった時、40歳になった時のリアルな想像はできません。
しかし大人は、その世代を身をもって知っています。そこから逆算して、子供の頃にどうすべきだったのかを知っています。
子供の自主性に任せるのではなく、親がまだ圧倒的に力関係で強いうちに、何かを積み重ねていくことを強制すべきです。大人になったら、誰も強制してくれません。自分の面倒は、自分でみるしかありません。強制してもらえるのは、子供の特権です。
勉強にしても何にしても、継続して習慣になったものは成果が出ます。ある程度の適性があれば、周囲の人たちに明確な差がついてきます。これで受験に成功する、大会で好成績を収める、コンクールに入賞する、などの明確な結果が出れば、そこで学習をします。
地道に努力して積み重ねたら、報われる。これを子供の心に刻み込めれば、あとは一生の財産になります。
僕が40年間、習慣にしてきたもの
とは言う僕も、勉強を頑張ってきたわけではありません。あまり興味がなかったので、勉強は適当に流していました。中学、高校、大学と、どのカテゴリーでも平凡なオール3です。4や5を取るほどに頑張りたくはないけれど、かと言って1や2ではみっともない。その結果、意図的にオール3でまとめていました。
小中高大学の時代、周囲から見れば、僕は覇気のない人間だったでしょう。父は熱血タイプで、何度も僕に火をつけようと頑張っていました。しかし僕はその思いには応えず、ダラダラ、ボーっと過ごしていました。
……というのは、周囲から見た印象です。実は僕には、小学校1年生から熱心に続けていたものがあります。ただひたすら、人の心と行動を考えていました。ですから鬱病の本、トラウマを消す本なども出版しましたし、このブログも書き続けています。精神を対象にした治療家としての活動も、行っています。
もっとも継続してきたもので、今の自分が出来上がっています。
怠ける気持ちはよく解る
しかし僕は、あくまでも幸運だっただけです。僕は考えるという継続に、モチベーションを落とした経験がありません。ただ単に、元々は何の目的もなく好きでやっていただけです。あえて言うなら、到達して知ることが目的でした。
30年ほど前、日本はより強烈な学歴社会でした。良い学歴さえ取ってしまえば、一生が安泰だと信じられていました。勉強を積み重ねれば、そのグループに入れるのは解り切っていた事実です。勉強は出来る方でしたから、東大とは行かなくても、ほどほどのブランド大学には手が届いたでしょう。
しかし解り切っていながら、やりません。遠い未来のことよりも、今の面倒くさい方が優先されてしまいます。テレビゲームの楽しさに誘惑されて、逆らう気も起こりません。
怠ける気持ちは、よく理解しています。だからこそ、自主性に任せておくべきではないのも、よく解っています。
だからこそ今、11歳の子供達には、「やる気なんて関係ない。決めて動いていて当たり前」の精神を集中的に教育しています。
まとめ
やり始めてしまえば、やる気は後から付いてきます。やり始める部分を、やる気に任せるとムラが出ます。やる気があろうとなかろうと、例えば時間で決めてやり始めます。
そこさえクリアすれば、続けることは意外に難しくありません。
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